若い田代直希と渡辺竜之佑が与えられたチャンスを生かす
琉球ゴールデンキングスは沖縄市体育館に秋田ノーザンハピネッツを迎えた。昨シーズンはbjリーグの4強に駒を進めた両チーム、Bリーグになった今シーズンはオーバーカンファレンスの今節が唯一の対戦となる。
第1クォーターは秋田が26得点の猛攻。代表帰りの安藤誓哉がハイテンポなオフェンスを展開し、ケビン・パルマーとディショーン・スティーブンスが次々と得点する。それでも琉球はディフェンスを立て直し、喜多川修平とレイショーン・テリーを中心に反撃して、39-37と逆転して前半を終える。第3クォーターも両チームとも気持ちのこもったプレーを展開し、64-64の同点に。
第4クォーター、先に抜け出したのは琉球だった。球際で強さを発揮してリズムをつかむと、第3クォーターまではほとんどプレーしていなかったアンソニー・マクヘンリーが、フレッシュな状態で勝負強さを見せてオフィシャルタイムアウトまでに10得点の荒稼ぎ。
ところがオフィシャルタイムアウト後は秋田が逆襲。ゾーンディフェンスを効果的に使って琉球の勢いを削ぐと、2分弱の間に田口成浩が3本の3ポイントシュートを含む11得点を挙げ、残り3分11秒のところで71-71と追い付く。以後はパルマーがタフショットをねじ込めば、マクヘンリーがバスケット・カウントの3点プレーを決めるなど、両者一歩も譲らない。
76-76で延長戦へ。気力、体力ともに出し尽くす消耗戦で違いをもたらしたのは、23歳の田代直希と22歳の渡辺竜之佑だった。エネルギッシュなプレーで第2クォーターの立て直しに貢献して勢いを買われると、田代が20分、渡辺が25分と、両者ともにシーズン最長のプレータイムを得た。ガッツを前面に押し出す秋田に対し、若い2人は一歩も引かずに苦しい時間帯を支えた。
延長で勝利を決定づけたのも渡辺のプレーだった。ゴール下でラモント・ハミルトンのパスを呼び込み、やや窮屈な体勢から放ったシュートを外したものの、自らオフェンスリバウンドを奪って2度目のシュートを沈めた得点は、87-81と秋田を突き放すビッグプレーとなった。
この後、テリーがスピンムーブからのレイアップを無理やりねじ込み、ファウルも誘ってバスケット・カウントの3点プレーで90-83。最終盤のファウルゲームも危なげなく乗り切り、96-83で琉球が勝利した。
琉球の喜多川修平はゲームハイにして自身のシーズンハイとなる29得点を記録。タフな試合展開、33分間のプレータイムを通じてファイトし、フィールドゴール16本中12本と高確率で得点を挙げた。一方の秋田はこれで5連敗となった。田口は40分以上コートに立ち(25得点を記録)安藤も38分間プレー。高い得点力を備えるガード陣は秋田の強みだが、この2人への負担の大きさが、延長戦で競り負ける要因となった。
第2戦は同じく沖縄市体育館で、今日18時ティップオフ。