ケビン・デュラント「97点に抑えることができたら、普段なら勝っていると思う」
現地5月1日、ナゲッツがカンファレンスセミファイナル第2戦でサンズと対戦。ニコラ・ヨキッチが39得点16リバウンドと大暴れすると、試合を通して堅守を継続し97-87で勝利した。これでナゲッツはシリーズ通算2勝0敗としている。
試合は出だしから、両チームとも互いのディフェンスを崩すことができず、前半を終えてナゲッツの40-42とロースコアの展開となる。第3クォーターに入ると、ナゲッツはヨキッチが18得点、サンズはデビン・ブッカーが14得点と両チームのエースが揃って爆発することで得点を重ねる。第4クォーターに入っても接戦は続くが、ナゲッツは3点リードの残り5分からヨキッチに加え、このクォーターで3ポイントシュート3本中3本成功のケンテイビアス・コールドウェル・ポープの活躍で残り2分にリードを10点へと広げる。そしてさらに強度が上がったディフェンスで、第4クォーターのサンズのフィールドゴールを25本中7本成功に抑え込む。こうして27-14とビッグクォーターを作ることで、司令塔のクリス・ポールが第3クォーター途中に足の付け根を痛めて退場した後も粘るサンズを振り切り連勝スタートを達成している。
勝利の立役者となったヨキッチはフィールドゴール30本中17本を成功させて39得点を挙げた。これはチーム全体の40%のシュート数にあたり、バランスだけを見ると偏り過ぎとも思えるが、ナゲッツのマイケル・マローンヘッドコーチは「アグレッシブなニコラ・ヨキッチは好きだよ」と歓迎している。
ちなみにヨキッチにとって1試合のフィールドゴール試投数30本は今シーズン最多だ。抜群の視野の広さと優れた戦術眼を備え、リーグ随一のパサーでもあるヨキッチは味方の得点機会を作り出すチャンスメーカーとなることも多い。だが、今回に関してヨキッチは、自ら仕掛けていくことを意識していたと振り返る。「チームは、僕がアグレッシブになることを必要としていた。今日はそういう試合だったね」
ヨキッチがいつも以上に積極的だったのは、第1戦で34得点と活躍した盟友ジャマール・マレーがフィールドゴール15本中3本成功のわずか10得点と低調だったこともある。見方を変えれば、マレーが不発に終わってもナゲッツには対処できる力がある。
サンズのケビン・デュラントはこう語る。「マレーをスローダウンさせることはできた。しかし、ヨキッチにはちょっとやられ過ぎてしまった。彼らを97点に抑えることができたら、普段なら勝っていると思う」
マレーが不発かつ、ロースコアの展開となっても勝ち切る。様々な苦境を乗り越えられる総合力の高さを証明したナゲッツの勝利となった。