要所で3ポイントシュートを沈めた金丸はゲームハイの21得点をマーク

4月23日、川崎ブレイブサンダース(中地区1位)と三遠ネオフェニックス(中地区6位)の第2戦が行われた。

序盤は、「出だしはリズムが良く、狙いたいところでシュートを打てていた」と佐藤賢次ヘッドコーチが振り返るように、川崎が3ポイントシュートや好守からの速攻などで得点を重ねて開始3分で10-0のランに成功。また、ボールマンプレッシャーを厳しくすると、三遠に開始4分間フィールドゴールからの得点を許さずリードを拡大していく。

川崎にスタートダッシュを決められた三遠は、金丸晃輔のキャッチ&スリーやフリースローによる得点で反撃に出ると、カイル・オクインが高さのミスマッチを突いたオフェンスを仕掛けて残り1分に4点差まで迫る。ラストポゼッションには、途中出場の高橋快成が鮮やかなフローターを沈め、24-27と三遠がビハインドを縮めて第1クォーターを終える。

第2クォーターに入ると、三遠はターンオーバーから川崎にバスケット・カウントを許すなどミスが目立ったが、第1クォーターから好調の金丸が開始3分に3ポイントシュートによるバスケット・カウントに成功。勢いそのままに、サーディ・ラベナがタフなミドルシュートを沈めて残り5分40秒に同点に追いついた。その直後、アイゼイア・ヒックスがセカンドチャンスから獲得したフリースローで、三遠がこの試合初のリードを奪う。その後は、フリースローで得点を重ねる川崎に対し、テンポ良くボールを展開した三遠がリードを守り、3点差でハーフタイムを迎えた。

第3クォーター、三遠は前半の得点リーダーだった金丸にボールを集めてオフェンスを展開すると、その金丸がビッグマンへのアシストやタフな3ポイントシュートなどで期待に応えて10-0のランを牽引。開始3分に決まった山内盛久のアウトサイドシュートで14点のリードを得る。

相手のガード陣にプレッシャーをかけ切れず失点が続いてしまった川崎は、マイケル・ヤングジュニアが個人技を見せて3ポイントシュートやフリースローから得点を挙げて少しずつ差を縮める。残り1分には、途中出場の納見悠仁が連続でセカンドチャンスポイントに成功し、9点までビハインドを縮めて第4クォーターへ突入した。

納見の連続得点を止めきれず川崎を勢いに乗せてしまった三遠は、第4クォーター開始早々にも納見にバスケット・カウントを決められたが、再び金丸がタフな3ポイントシュートを沈めてリードを取り戻す。残り5分には、山内がピック&ロールから連続でオクインのミドルシュートを演出し2桁点差に。その後も金丸や細川一輝らシューター陣がテンポ良く3ポイントシュートを沈めた三遠は、残り1分に決まったラベナのフローターでこの日最大の18点差をつけ、91-75で快勝した。

チーム最長のプレータイムでゲームハイとなる21得点をマークした金丸、18得点10リバウンド10アシストでトリプル・ダブルを達成したオクインを中心に、終始オフェンスが好調だった三遠。大野篤史ヘッドコーチは、次のように試合を振り返った。「昨日に引き続き第1クォーターの出だしでつまずきましたが、しっかりバウンスバックできたと思います。ですが、許せないターンオーバーがかなり多かったので、しっかり次節までに修正してホームゲームで良いゲームができるように準備したいと思います」

一方川崎の佐藤ヘッドコーチはこのように敗因を語る。「今日の試合はウチの激しいディフェンスをフルコートでやることが一番のポイントでした。相手はそこに対応してきて、中々プレッシャーをかけることができず、終始後手に回るようなディフェンスが多かったと思います」

また、36本中8本成功と低調に終わった3ポイントシュートについても、ディフェンスから流れを作れなかったことが原因だったと話す。「どれだけディフェンスで相手を上回れるかが勝負だと考えていました。その時間が増えれば増えるほどオフェンスにも良い影響が出ると考えていましたが、ポイントカードにプレッシャーをかけられないような対応をされてしまい、リズムを作り出せませんでした」