浜中謙ヘッドコーチ「40分間我慢強く戦い抜けたことが一番の勝因」
4月8日、サンロッカーズ渋谷と新潟アルビレックスBBの第1戦が行われた。
序盤こそSR渋谷のテンポの良いボールムーブに手を焼いた新潟だったが、インサイドで力強さを見せるコフィ・コーバーンを中心に得点を重ねる。残り5分を切ると、そのコーバーンに代わって出場したロスコ・アレンがドライブから得点を挙げて逆転に成功。勢いそのままに25-23と新潟がリードして迎えた第2クォーターには、途中出場のパクジェヒョンの連続得点で開始3分にリードを2桁に拡大する。その後も、パクと杉本天昇の3ポイントシュートを中心に10-0のランに成功し、残り4分に18点差をつけた。
シュートを決め切れず2桁ビハインドを背負ったSR渋谷は、「新潟の展開になっていたゲームを壊したかった」と浜中謙ヘッドコーチが意図を話した2-3のゾーンディフェンスで、コーバーンへのパスを遮断。指揮官の思惑通り堅守から新潟のペースを崩すと、第2クォーターをフル出場したライアン・ケリーを筆頭にアウトサイドから得点を重ねて3分間で11-0のランに成功。ラストポゼッションでは味方の外したシュートに反応したベンドラメ礼生がセカンドチャンスを生かして7点差まで迫りハーフタイムを迎えた。
第3クォーター、お互いに外国籍選手を中心に得点を重ねる展開が続く中、SR渋谷の浜中ヘッドコーチが「自分自身を信じて、リバウンドを信じてチームシュートを打ち切ってくれた」と評価するように、ベンドラメや関野剛平筆頭に積極的なペイントアタックから得点を重ねて残り4分半に同点に追いついた。その後は点を取り合う一進一退の攻防となったが、SR渋谷のラストポゼッションで盛實海翔がタフショットを沈めて71-70とリードして最終クォーターへ。
第4クォーターに入ると、小島元基のプッシュからケビン・ジョーンズの速攻や、新潟にタフショットを打たせてディフェンスリバウンドを回収したジェームズ・マイケル・マカドゥがコースト・トゥ・コーストでバスケット・カウントに成功するなどトランジションオフェンスでリードを拡大していく。ディフェンスでもマカドゥが相手のトランジションからのレイアップをブロックするなど、素早いキャッチアップから新潟にイージーシュートを許さない。残り1分49秒に相手のターンオーバーから小島がフリースローに繋げて8点のリードを奪うと、その後もディフェンスを緩めなかったSR渋谷が89-83で勝利した。
新潟は前半に52得点を奪いながらも後半は31得点と失速。コナー・ヘンリーヘッドコーチはこのように敗因を分析した。「前半はボールが良く動いて得点できていました。後半は相手のプレッシャーに対して、自信を持ってやり返すことができませんでした。コントロールできていたところができなくなって、トランジションやリバウンドから得点に繋がれてしまいました」
最大18点のビハインドを背負うも、第2クォーターのゾーンディフェンスをきっかけに少しずつ流れを引き寄せて勝利をつかんだSR渋谷の浜中ヘッドコーチは、次のように試合を振り返った。「40分間我慢強く戦い抜けたことが一番の勝因だと思います。第2クォーターに点差を広げられたところから気持ちの部分でチームがまとまってやり抜けたところは評価したいです。また、久しぶりにホームに戻って来て、追い上げの時間帯にホームコートのありがたさを感じました。ファンの皆さんからお力をいただいたことに感謝しています」
また、明日の第2戦に向けて、新潟に11本決められた3ポイントシュートを修正点として挙げた。「やはり3ポイントシュートを11本決められていますので、そこに関してはまだまだ対応していかないといけないと思います。コーバーン選手が中心にはなりますが、そこからのアウトサイドが新潟さんのお家芸だと思いますので、それをどうにかチームとして抑えてより良いサンロッカーズらしいバスケットをしたいです」
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