渡邊雄太

渡邊のプレー時に10-0のランを記録

現地3月16日、ネッツがホームでキングスと対戦した。バックス戦以来、4試合ぶりに出場した渡邊雄太は短いプレータイムながらも豪快なダンクを叩きこみ、アシストも連発するなど存在感を示した。

ネッツは同点で迎えた第2クォーターのフィールドゴール成功率が26.1%とシュートが決まらず、課題の得点力不足を露呈。オフェンスでリズムを崩し、残り3分半で0-13のランを食らい失速した。

後半に入ってもなかなか点差が縮まらないネッツは残り7分、13点ビハインドの場面で渡邊を投入した。渡邊の逆サイドでローテーションがうまくいかず、いきなり3ポイントシュートを浴びると、続くポゼッションでは5秒バイオレーションをコールされるなど厳しい展開が続いた。

それでも渡邊は集中力を切らさず、指示出しを行いながら素早いスイッチでキングスオフェンスのリズムを狂わせた。出場から2分が経つと、渡邊は3ポイントシュートを警戒する相手の裏をかき、コーナーからカウンターでハリソン・バーンズを抜き去ると、ヘルプに来たドマンタス・サボニスを確認し、ニコラス・クラクストンのダンクをお膳立てした。さらに渡邊はミケル・ブリッジズのドライブに合わせてペイントに飛び込むと、ノーマークの状況で豪快なダンクを叩きこんだ。

この得点で10-0と走ったネッツは6点差まで詰め寄ったが、直後に渡邊がリバウンドを取り切れず、マークマンを捕まえ切れない状況で3ポイントシュートを射抜かれたことで畳みかけられなかった。クラクストンを下げてスモールラインナップを敷いたネッツは、素早いローテーションとヘルプでタフショットを強いる。渡邊はヘルプポジションからディアロン・フォックスのジャンプシュートを完璧に叩き落としたが、その前にエドモンド・サムナーのプッシングがコールされ渡邊のブロックは幻に。その後、渡邊のオーバーヘルプから3ポイントシュートを決められ、一瞬の隙を突かれて速攻を許すなど、ディフェンスは機能していたものの、11点ビハインド第3クォーターを終え、その後渡邊に出番は訪れなかった。

試合は残り45秒にスペンサー・ディンウィディーのフリースローで5点差に詰め寄ったが、直後のディフェンスで連続してオフェンスリバウンドを取られたことで時間がなくなり、ファウルゲームもむなしく96-101で敗れた。渡邊は7分のプレータイムながら2得点2アシストを記録し、流れを持ってくる好パフォーマンスを見せた。指揮官のジャック・ボーンはベンチメンバーに短い時間で結果を出すことを求めているだけに、この調子で信頼を勝ち取りプレータイムを伸ばしてほしいところだ。