群馬クレインサンダーズ

「経済規模や人口規模に合わせることが地方に優しいアリーナ作り」

3月13日、群馬クレインサンダーズの新アリーナ『OPEN HOUSE ARENA OTA(オープンハウスアリーナ太田・以下「オプアリ」)』にて島田慎二Bリーグチェアマンの視察が行われ、合わせてアリーナ内部がメディア初公開となった。新B1基準を完全に満たす本州初のアリーナとあって、リーグ全体からの注目度も高い。

柿落としである4月15日(土)の宇都宮ブレックス戦まで約1カ月と迫っており、建設中ではあるものの大部分が形となっている。アリーナに入って、まず目に入ってくるのが、14面の可動式ビジョンが組み合わさった国内最大級のセンタービジョンだ。このセンタービジョンは演出に応じて動かすことが可能であるため、今後どのような使われ方をしていくのか楽しみである。5,000人収容ということで、アリーナの広さに驚くことはないが、席の傾斜も相まって会場の一体感を感じられるように作られている。全体が黒を基調としており、群馬のチームカラーである黄色が映え、ブースターにとっては高揚感を高められるデザインだ。

清水聖義太田市長と群馬の阿久澤毅社長、吉田真太郎GMの案内でオプアリ内を視察した島田チェアマンは「サイズ感がちょうどいいですね。経済規模や人口規模に合わせることが地方に優しいアリーナ作りだと思っています。この太田市に合うのはこの大きさだと思いますので、その方向性がミスマッチなくやれています。5,000から6,000人動員が地方都市の主流になっていく中で、センタービジョンや席の作り方、VIPルームを含めて、素敵なアリーナが誕生したなぁと思いうれしいです」と、オプアリを評価した。

群馬クレインサンダーズ

吉田GM「まずはこの6試合を良いものにすることが来シーズンに繋がります」

当初は4月22日の千葉ジェッツ戦からの開業を予定していたが、異例の1週間前倒しでオープンすることになった。新B1基準のアリーナが完成することで吉田GMはこう話す。「今シーズンの6試合をオプアリで開催することで、売上12億円、平均観客3,000人、新アリーナという新B1リーグの3次審査の条件を満たします。そして来シーズンは平均観客4,000人を目指すことになりますので、まずはこの6試合を良いものにすることが来シーズンに繋がります」

集客は経営面にも影響があり、チームの強化にも繋がる重要な要素でだ。阿久澤社長も展望をこのように話す。「2度3度と足を運んももらうために、まずはチームが強くなること。そして私たちがお客様に何を提供できるかを周りの環境も含めて考えていくことで、さらに楽しめる場所になると思います」

親会社であるオープンハウスグループと太田市の本気度が窺えるアリーナを見て、オプアリを中心にバスケの街として太田市が活気付いていくのが目に浮かぶ。オプアリが今後のクラブの発展の一端を担うことは間違いない。