ステフィン・カリー

写真=Getty Images

ウォリアーズvsキャブズ、名勝負は過去のもの

12月になって戦線復帰したウォリアーズのステフィン・カリーが、復帰3試合目にして42得点9リバウンド7アシストの大活躍を見せた。

クイックン・ローンズ・アリーナでのキャバリアーズ戦、カリーは前半だけで25得点を決めると、快調にシュートを決め続けた。また、第4クォーター残り6分26秒からわずか1分の間に4ポイントプレー、3ポイントシュート、フリースロー2本を連続成功させて9得点を記録。レブロン・ジェームズのいないキャブズをあっけなく攻略してみせた。

この4年間、ウォリアーズとキャブズはNBA史上に残るライバル関係にあった。レギュラーシーズンでの2度の対戦は、いずれも『ファイナル前哨戦』と言われ、世界中が彼らの対戦に固唾を呑んだ。カリーにとっても、クイックン・ローンズ・アリーナは思い入れ深い会場で、2015年のキャリア初優勝、2017-18シーズンの優勝を決めた場所でもある。しかし、レブロンが退団して迎えた今シーズン、キャブズは開幕直後に前ヘッドコーチのタロン・ルーを解任し、ベテラン勢をトレードして若手を育成する方針に転換した。キャブズが再びプレーオフを盛り上げるのは、早くても数年後になるだろう。

カリーは、これまでの対戦とはテンションが異なるこの日の試合について「不思議な感じだった。とにかくエネルギーを注いで、集中しようとした」と表現した。また、両チームのライバル関係についてこう語る。

「歴史的な関係だった。引退しているであろう10年か12年後には、きっとソファに座って振り返るようになる。この会場でプレーした時の興奮や注目度を思い返すだろうね」

好不調の差がある今シーズンのウォリアーズにとって、カリーの復調は朗報だ。今後はバックス、ラプターズ、グリズリーズ、クリッパーズと東西の上位チームとの対戦や、クリスマスにはレブロンのレイカーズとの対戦も控えている。

日に日に状態が上がっているカリーとともに、ウォリアーズは『定位置』である西の首位奪還に向け、前進していくのみだ。