須田侑太郎

変わらない謙虚さ「こうして呼んでいただいたことは本当に光栄です」

ワールドカップアジア地区予選Windows6を控えるバスケットボール男子日本代表は直前合宿を行っている。

リーグのタフなスケジュールの合間を縫っての合宿のため、須田侑太郎も「コンディションの部分で言えば、身体はキツイはキツイです」と正直に語ったが、「ケアやトレーニングをしっかりやってくれて、かえってそれが良い方に出ているのかなと。身体も全然動きますし、問題ないです」と、過密日程の中でも充実した時間を過ごしているという。

須田はアジアカップのシリア戦で12本中9本の3ポイントシュートを成功させるなど、『3&D』プレーヤーとして確固たる地位を築いたが、代表に呼ばれて当然という感覚はない。「こうして呼んでいただいたことは本当に光栄です。責任がある立場だと思うので、そういうところを奮い立たせながらやっています」

須田の言う責任とは、自身の経験を若手に共有することでチーム全体の底上げに繋げることを意味する。今回の合宿は4人が不参加となり、新たに若い6名が追加招集されたが、須田は積極的に若手選手とコミュニケーションを図っているという。

「特別に何かをするわけではないですが、結構年齢が離れていたり、若い選手が多いので、バスケット以外のところでもコミュニケーションを取るようにしています。もちろんバスケットの部分でも、わからないことが出てきたらその時に言ったりしますし、コミュニケーションを取ることは意識しています」

前回のWindows5で2試合とも先発を務めた須田だが、得意の3ポイントシュートは2戦合計で8本中2本の成功に留まっている。先述のアジアカップでの大活躍により、須田への警戒レベルが高まったことがこの結果に少なからず繋がっている。実際に須田も自身へのマークが強まったことを実感しているが、Bリーグで得た経験により気負うことはない。

「Bリーグでも自分のマークが厳しくなってきているので、その中でもしっかり決め切る経験を重ねてきました。特別に何かを変えたことはありません。代表になるとロングレンジが増えてくると思いますし、良い状況判断をしてシュートを打つことを突き詰めています。スクリーン一つをとっても僕のところから離れなかったり、スイッチで対応されたりします。この対応に関してはまだまだ上手くなれるので、現在の合宿から意識してやっています」

現在の日本代表は2番ポジションにタレントが多いが、『3&D』プレーヤーとして高い安定感を誇る須田の存在は貴重だ。不変のメンタルで最後の地区予選へと臨む。