トム・ホーバス

「『ストレッチ4』や3番、日本人ビッグマンも見たい」

バスケットボール男子日本代表は来週末にワールドカップアジア地区予選Window6を控え、現在は直前合宿を行っている。そして、指揮官のトム・ホーバスがオンラインでの取材に対応した。

ホーバスヘッドコーチは最初に、追加招集となったジョシュ・ホーキンソン、渡邉飛勇についてこのように語った。「飛勇は今日から合流しました。(ケガ明けで)まだまだ身体が細いですが、どれくらい動けるか。代表でのプレーを経験させたいです。ジョシュは3ポイントシュートもよく入るし、身長もあります。真面目で良い選手です。5アウトも合うと思うし、楽しみにしています」

また、横浜ビー・コルセアーズの河村勇輝についても言及。河村は8月のイラン代表との国際強化試合でディフェンス面を高く評価されたが、オフェンス面ではパスを優先していた。そして、ホーバスヘッドコーチは「全然リングを見ていなくて、パッシングばかりのポイントガードになっていました。それは良くないので注意しました」と、河村の得点への意識を高めるよう促した。その結果、今シーズンの河村は何度もキャリアハイを更新し、ここまで日本人選手トップとなる平均18.5得点を記録している。先日行われた琉球ゴールデンキングスとの天皇杯セミファイナルでは、敗れはしたものの45得点を挙げた。河村の変わりようについては、ホーバスヘッドコーチも「ここまではいかないと思っていた」と感嘆の声をあげた。

「彼は真面目な選手で、上手くなりたい気持ちがあり、高い目標を掲げています。考え方が特別です。代表レベルであのぐらいのスコアリングができるかどうか楽しみ。これまでは8割がドライブでバランスを考え中ですが、3ポイントシュートとドライブの割合を50%くらいにしたいです」

今回の合宿は4選手が不参加となり、新たに6名が追加招集された。選手選考に関して「ベースメンバーはだいたい決まっている」と語ったが、その一方で他の選手にもチャンスがあることを示唆した。「Window5が終わってからたくさんの新しい選手を呼びたいと思っていましたが、ディベロップメントキャンプで良い選手がいました。この合宿に呼ぶことでコンペティション(競争)が増えると思います。『ストレッチ4』や3番、日本人ビッグマンも少ないから見たいです。ベースメンバーはだいたい決まっていますが100%ではなく4、5人のコンペティションがあります」

23日にはイラン代表と対戦する。何度も試合を重ねてきた相手ということもあり、ホーバスヘッドコーチは新たなセットを入れ込むことも明かし必勝を誓った。「これまで5アウトのオフェンスをやってきましたが、もっときれいにやっていきたいです。ワールドカップの準備という意味でも違うセットを入れます。イランと4回も試合をして、相手もエントリーのアクションを分かってきています。新しいアクションを入れて、少しずつビルドアップしていきます。目標は2連勝です」

直前合宿招集メンバー
ニック・ファジーカス(C/207cm/川崎ブレイブサンダース)
比江島慎(SG/191cm/宇都宮ブレックス)
永吉佑也(PF/198cm/ライジングゼファー福岡)
須田侑太郎(SG/190cm/名古屋ダイヤモンドドルフィンズ)
富樫勇樹(PG/167cm/千葉ジェッツ)
安藤周人(SG/190cm/アルバルク東京)
ジョシュ・ホーキンソン(C・PF/208cm/信州ブレイブウォリアーズ)
マシュー・アキノ(C/205cm/信州ブレイブウォリアーズ)
細川一輝(SG/187cm/三遠ネオフェニックス)
吉井裕鷹(SF/196cm/アルバルク東京)
川真田紘也(C/202cm/滋賀レイクス)
テーブス海(PG/188cm/滋賀レイクス)
渡邉飛勇(C/207cm/琉球ゴールデンキングス)
西田優大(SG/190cm/シーホース三河)
井上宗一郎(PF/201cm/サンロッカーズ渋谷)
河村勇輝(PG/172cm/横浜ビー・コルセアーズ)
市川真人(C/206cm/白鷗大)
小川敦也(PG/190cm/筑波大)
金近廉(SF/196cm/東海大)
川島悠翔(PF/200cm/福岡大学附属大濠高校)
※平均(Average)194.7cm、25.3歳