スパーズ側は交換条件として2つのドラフト1巡目指名権を求めている模様

NBAはトレード期限まで1カ月を切ったこともあり、様々な噂が飛び交う状況だ。優勝を狙えるチームにとっては即戦力を補強できる絶好の機会であり、現在リーグ最高勝率のセルティックスもチーム力の底上げに動くと予想する見方は強い。

そして、地元メディアの『NBC SPORTS BOSTON』は、セルティックスがスパーズのビッグマン、ヤコブ・パートルの獲得に興味を持っていると報じている。セルティックスのインサイド陣はグラント・ウィリアムズ、アル・ホーフォードが主力を担っており、2人ともに献身的なプレーを得意とするハードワーカーで頼りになるが、ウィリアムズはケガがちで耐久力に難ありと見られている。そして、ホーフォードも36歳の大ベテランでコンディションに気を遣った起用法が求められる。

ガード陣やウイング陣はリーグ随一の選手層を誇るセルティックスだけに、ここで即戦力のビッグマンを加えることができれば優勝へ向けて盤石の陣容となる。そして、パートルはまさに補強ポイントに合致する選手だ。27歳の彼は、今シーズンはここまで36試合に出場して平均12.3得点、9.4リバウンド、2.9アシストを記録。即戦力として申し分ないプレーを見せていることに加え、今シーズンが契約最終年とすでにポストシーズン進出が絶望的なスパーズにとってもトレードに出すには絶好のタイミングだ。

ただ、『The Athletic』によると、スパーズ側は交換条件として2つのドラフト1巡指名権を求めている模様だ。ちなみにセルティックスは、昨シーズンのトレード期限直前にスパーズからデリック・ホワイトを獲得した時、2022年のドラフト1巡目指名権と2028年の1巡目指名権の交換を代償として差し出している。それを考えるとスパーズ側の要求は妥当のように見えるが、一方でホワイトの契約は2024-25シーズンまであるのに対し、パートルは今シーズン限りでオフにFAとなって移籍する可能性があるのは大きな違いだ。

優勝へのラストピースとして、このリスクを負ってでもパートルを獲得するのか。一昨年まで8シーズンに渡り自身もセルティックスの指揮官を務めていたバスケットボール部門代表、ブラッド・スティーブンスの判断に注目だ。