リッキー・ルビオ

「カムバックのシーズンだけじゃなく、素晴らしいシーズンにしたい」

リッキー・ルビオが前十字靭帯断裂の大ケガから1年1カ月ぶりにコートに戻って来た。現地1月12日、敵地でのトレイルブレイザーズ戦の第1クォーター終盤、キャバリアーズが最初のタイムアウトを取ったタイミングで、ドノバン・ミッチェルに代わって投入されると、セカンドユニットの司令塔としてプレーした。

「最初は違和感があったけど、やっていくうちに普段と変わらない感覚になった。もちろん、試合勘などはこれから取り戻さなきゃいけないけど、とにかくいろんな感情が溢れ出てきたよ。1年ずっと、コンディションを取り戻すために頑張ってきた。こうして再びプレーできることに感謝している」とルビオは言う。

最初の得点をフリースローで決めると、第2クォーターにはジョシュ・ハートを緩急を付けたドライブで振り切ってレイアップに持ち込む。今シーズン初のフィールドゴールをアシストしたのはドノバン・ミッチェルだ。

「思わず笑顔がこぼれたよ。ルーキーイヤーに戻ったような気分だった」と言うのは、キャリア最初の2シーズンをジャズでルビオと過ごしたミッチェルだ。「僕は彼の復帰を待っていた。大きなケガを乗り越えた彼と一緒にプレーするのは素晴らしいことだ。彼は価値ある3ポイントシュートを2本決め、オフェンスを引っ張ってくれた」

キャブズは51-58とビハインドで前半を折り返したが、第3クォーターにルビオが2本の3ポイントシュートを決めて追い上げムードを作り出す。そして第4クォーターはスタメン組の出番。ミッチェルが10得点、エバン・モーブリーが9得点、ダリアス・ガーランドが8得点を記録。デイミアン・リラードに15得点を奪われたものの(リラードはこの試合を通じて50得点を挙げた)、他の選手の得点を7に抑え、逆転勝利を収めた。

ルビオは復帰戦で9得点3リバウンド1アシストをマーク。ゲイリー・ペイトン2世やジョシュ・ハートに激しくプレッシャーを掛けられても簡単に前を向き、的確にオフェンスを組み立てた。味方がチャンスをしっかり決めていれば、アシストはもっと多かったはずだが、今日のルビオにとってはコートに立てたことと、その時間帯の得失点差+6という数字、そして敵地での逆転勝利という結果で十分なはずだ。

ルビオが試合に出るのは380日ぶり。試合後も興奮はなかなか治まらなかった。「ずっとフラストレーションを感じていたけど、ようやくみんなの前でプレーし、大好きな試合に出ることができた。僕はケガをする前よりも強くなるよう頑張ってきた。それは今日だけのことじゃない。カムバックのシーズンだけじゃなく、素晴らしいシーズンにしたいんだ」

この試合でのプレータイムはわずか10分。それでもインパクトは十分だった。まだしばらくはプレータイムの制限はありそうだが、そう遠くない時期に完全復活となりそうだ。