アンソニー・ラム

「チームがいるべき場所に到達するようにどんなことでもして助けたい」

現在ウォリアーズはステフィン・カリーを筆頭とした故障者の影響もあり、勝率5割前後の成績に留まっている。最近もピストンズ、マジックとリーグ下位のチームに連敗と中々、調子が上がってこない。ただ、そんな中でもポジティブな材料となっているのが、中心選手の離脱でプレータイムを得ている若手のステップアップで、特に目立っているのが24歳のアンソニー・ラムだ。

バーモント大出身のラムは、これまで2020-21シーズンにロケッツで24試合、昨シーズンはスパーズで2試合出場と実績を残せなかった。しかし、2ウェイ契約でウォリアーズに加入した今シーズンは、現地10日の時点ですでに32試合に出場と自己最多を更新し、平均7.2得点、3.3リバウンドを記録している。

2ウェイ契約の選手がレギュラーシーズンに出場できるのは50試合と制限されており、このままのペースで出場していくとラムは3月中には達する見込みだ。ラムをシーズン終盤、さらにポストシーズンでも起用するために本契約に切り替えたり、ロスター枠に空きを作るのか、これからチーム首脳陣の選択に注目が集まる。一方、ラムの立場でいうと、ここまで結果を残していることで、NBA契約の獲得へ向けウォリアーズ以外のチームも含めた選択肢は広がっている。ただ、彼はあくまでもウォリアーズ残留が第一希望だ。

「ウォリアーズでプレーする最大の理由は、ウォリアーズこそがNBAのベストチームと見ているから。このチームを見て僕は育ってきた。だから今の成績は、自分たちの力を示すものではない。チームがいるべき場所に到達するようにどんなことでもして助けたい」

「プレータイムが10分、5分、もしくは0分でも関係なく、僕はウォリアーズがNBAのベストチームに戻るためにできることを何でもやりたい。自分自身の実力を証明するのではなく、勝利のためにプレーすることでそれが実現する。1日の終わり、コーチやフロントオフィスは僕がどれだけチームの勝利にインパクトを与えたのかを見る。それこそ僕がやりたいことなんだ」

さらにラムは、「負けが先行するチームで、個人として素晴らしい活躍をしたいとは思わない。僕はNBAのベストチームであるウォリアーズの一部になりたいんだ」と、チーム愛を強調した。アンドリュー・ウィギンス、カリーと中心選手が復帰した中、これからもラムがプレータイムをどこまで確保できるのか興味深い。