大阪vs広島の連勝対決、琉球vs島根の西地区上位対決と見どころ満載
ファイティングイーグルス名古屋(17勝11敗/西5位)vs京都ハンナリーズ(11勝17敗/西7位)
昇格1年目ながら大善戦しているFE名古屋。前節は川辺泰三ヘッドコーチ不在に加えて、石川海斗と野﨑零也、葛原大智が欠場の中、富山に連勝。中村浩陸や相馬卓弥、笹山貴哉が出場時間を伸ばし、欠場した選手の穴をしっかりと埋めた。特に中村浩陸は第1戦で20得点8アシストとキャリアハイを記録。ディフェンスが安定しており、欠場する選手がいる中でも各々の役割が明確で、遂行する力があることを示した。一方、前節の京都はSR渋谷に1勝1敗。シェック・ディアロがゴール下を支配し、両日ダブル・ダブルの活躍だった。さらに第2戦はマシュー・ライトが22得点9アシストで勝利の立役者となった。ここのところ得点面ではおとなしい久保田義章のアグレッシブなアタックに今節は期待したい。ディフェンスが良いFE名古屋相手にはターンオーバーせずに着実に得点を積み重ねていきたいところ。ディフェンスが勝負の肝になるが、ウイングの外国籍選手がいる両チームのため、アップテンポなオフェンスに注目だ。
名古屋ダイヤモンドドルフィンズ(20勝8敗/西4位)vs滋賀レイクス(4勝24敗/西8位)
直近10試合で6勝4敗と少し足踏み状態の名古屋D。前節の宇都宮戦では張本天傑とコティ・クラークが欠場となり、第2戦はショーン・デニスヘッドコーチが出場停止となる中、スコット・エサトンがチームハイの得点とリバウンドを記録し僅差のロースコアゲームを制した。欠場した2人の今節の出場は不透明だが、リーグ随一のオフェンス力で滋賀を圧倒したいところ。一方、滋賀は現在11連敗中と長いトンネルから抜け出せない。しかし、前節は約1カ月ぶりにテーブス海が復帰し、両日30分以上の出場時間で元気な姿を見せた。テーブスが入るだけで高速化が進み、リズムが良くなるだけに今後の滋賀の巻き返しに期待したい。今節もジョーダン・ハミルトンやケルヴィン・マーティンのアドバンテージを生かすためにも日本人ビッグマン川真田紘也の活躍は不可欠だ。11月末の対戦では大差で名古屋Dが2連勝している。滋賀としては両日大量得点を許してしまっただけに、今節はディフェンスでのハッスルが鍵となるだろう。
宇都宮ブレックス(12勝16敗/東5位)vs仙台89ERS(8勝20敗/東7位)
前節、名古屋Dから1勝をもぎ取った宇都宮。第2戦は拮抗した展開だっただけに悔しい敗戦となった。直近10試合は2勝8敗と大きく負けしており、勝率も5割を下回ったままだ。直近10試合のうち70点に届かなかった試合が8試合。元々ディフェンスで勝つチームではあるが、強固なディフェンスが形を潜めている現状での得点力不足は深刻。遠藤祐亮と鵤誠司が両日2桁得点を記録したので、今節の活躍にも期待したいところ。一方の仙台も現在6連敗で調子が上がらない。宇都宮同様にディフェンスで勝ちたいチームでだが、直近4試合は80失点以上を喫しており、目指すバスケが遂行し切れていない。しかし、前節の群馬戦では両日2桁得点の小林遥太を筆頭に、岡田泰希や寺澤大夢が11得点を挙げるなど日本人選手の活躍が見られた。ラショーン・トーマスの欠場が続くため、外国籍選手でなく若手日本人選手がオフェンスの起点となることが求められる。ディフェンスが信条の両チームであるため、引き締まった展開の好ゲームに期待したい。
大阪エヴェッサ(14勝14敗/西6位)vs広島ドラゴンフライズ(23勝5敗/西1位)
前節の第2戦、劇的な同点シュートでオーバータイムに繋ぎ、見事勝利した大阪。琉球戦の勝利から流れが良くなり、これでチームは5連勝と好調。特にエースのディージェイ・ニュービルは絶好調でシーズンハイの35得点を記録。アシストによる得点の割合がリーグの中でも非常に高く、ハンドラーから効果的な形でスコアラーにパスが供給できている。チームディフェンスも練度が増しており、トランジションにうまく繋げられて、攻守ともに良い循環が生まれている。現在7連勝中で西地区首位を走る広島も好調だ。シーズン序盤よりもオフェンス力が上がっており、直近12試合はすべて80点以上という破壊力。外国籍選手3人の安定的なスコアリング能力に加えて、日本人選手も日替わりでしっかり得点をしてくる盤石さを持ち合わせている。ディフェンスの良い大阪に対して、広島はここのところ成功率が高い3ポイントシュートで流れをつかみたい。好調のニュービルに対して、どのようなディフェンスで広島が対策してくるかも注目だ。
アルバルク東京(22勝6敗/東2位)vsレバンガ北海道(7勝21敗/東8位)
前節は中地区首位の川崎に連勝して、千葉J猛追状態をキープしているA東京。川崎のビッグラインナップに対抗するべく、今シーズン初先発出場の吉井裕鷹が期待に応えてディフェンスで貢献するなど、一人ひとりが役割を全うしてチームで勝利をつかんだ。クラブ主管試合最多入場者数も更新し、コート内外で盛り上がりを見せている。速い展開を好む北海道に対して、トランジションを警戒し先回りしたディフェンスを徹底できるかが鍵となるだろう。一方、ディフェンス面の苦しさが響き、現在4連敗中の北海道。連敗となったものの前節の大阪戦はリードを許したところからカムバックして追い上げを見せた。最終的には一歩及ばなかったものの、リズムの良い時間帯も多くあったため、40分間継続し続けられるかが鍵。大阪戦でニュービルを対策し切れなかった反省点を今節のジャスティン・コブス対策として生かしていきたい。北海道としてはA東京がディフェンスを固める前にファストブレイクを出して点の取り合いに持ち込みたい。スローペースのA東京とハイペースの北海道のどちらがイニシアチブを先につかむのか注目だ。
琉球ゴールデンキングス(21勝7敗/西3位)vs島根スサノオマジック(22勝6敗/西2位)
11月末に行われた同カードはお互いの良いところを出し合って1勝1敗となった。今節もわずか1ゲーム差での直接対決となるだけに注目が集まる一戦となる。琉球も名古屋D同様、直近10試合を6勝4敗と少しだけ足踏み状態。前節の横浜BC戦は持ち前のディフェンシブな展開に持ち込んだものの、第1戦はオフェンスが停滞した。第2戦も前半までは悪い流れを引きずったが、後半に47得点を挙げて逆転勝利。悪い流れを断ち切ったのは千両役者の岸本隆一。後半はフィールドゴール100%で12得点5アシストとチームを牽引した。沖縄アリーナの後押しを受けて、島根の勝率に並び順位を1つ上げたい。一方の島根は盤石の強さを誇り、現在8連勝中。ペリン・ビュフォードとニック・ケイが無尽蔵のスタミナで活躍を続けている。特にビュフォードは得点ランキング1位に躍り出る好調さで、得点のみならずオールラウンドな活躍ぶりはアンストッパブルである。いくらディフェンスが堅い琉球とはいえ、島根の爆発力は一筋縄ではいかないだろう。琉球の鉄壁ディフェンスと島根の強靭なオフェンスのぶつかり合いが注目ポイント。