ジュリアス・ランドル

ジュリアス・ランドル「僕の中にいる勝負師が『止めろ』と言う」

10月18日、ニックスはペイサーズに109-106で勝ち、アウェー3連戦を全勝で終えた。残り2分で6点差という厳しい状況から、ジェイレン・ブランソンが相手のギャップを突く3ポイントシュートとスティールからのワンマン速攻を決めて試合の流れを変えると、ジュリアス・ランドルがフリースローでの6連続得点で勝利を引き寄せた。

第4クォーターを通じてディフェンスでニックスが上回っており、ラスト12分でペイサーズからターンオーバー5つを引き出し、3ポイントシュートは9本中1本成功に抑えた。勝負どころではタイリース・ハリバートンがピック&ロールでスイッチをうながし、ランドルとの1対1でスピードのミスマッチを突こうとしたが、ランドルはこれを止め切った。「僕の中にいる勝負師が『止めろ』と言うんだ。かなりの挑戦だけど、彼にできる限りタフショットを打たせようとした」とランドルは言い、こう続けた。

「1週間ずっと遠征が続くのはタフだけど、プレーオフ圏内に入ろうと思ったらこなさなきゃいけない。チームで力を合わせ、互いに信頼し合い、支え合うことで乗り越えられたと思う」

ブランソンは「タイリースは素晴らしいプレーヤーで、自分でスペースを作り出してシュートを決めることができる。だけど僕たちはジュリアスならやってくれると信じて託したんだ」と言う。RJ・バレットも「今の僕たちは攻守両面で団結して、全員がチームに貢献する素晴らしいバスケができている」と語る。ペイサーズを率いるリック・カーライルも「ニックスは今のNBAで最も良いチームだ」と称賛の言葉を送った。

10勝13敗からの7連勝で、プレーオフのストレートインになる6位まで順位を上げてきた。連勝はいずれ止まるとしても、今のパフォーマンスをキープできればポストシーズンにも期待が持てる。そうなると、考えるべきはトレードによる戦力強化だ。指揮官トム・シボドーの下では、信頼する選手にプレータイムが偏り、そうでない選手にはほとんどチャンスが与えられない。エバン・フォーニエ、キャメロン・レディッシュ、そしてデリック・ローズがローテーションから外れており、彼らにローテーションに入っている選手、あるいはドラフト指名権を加えることで、ピストンズのボーヤン・ボグダノビッチ、サンズにトレード要求をして宙に浮いているジェイ・クラウダーといった、チームをさらに押し上げる即戦力を獲得するチーム再編をフロントは検討しているはずだ。

遠征から戻ったニックスは、20日からウォリアーズ、ラプターズ、ブルズ、セブンティシクサーズとホームゲームが続く。強敵ではあるが現状でリーグのトップチームというわけではなく、勢いではニックスが上。良いバスケを継続してさらに順位を上げたいところだ。勝っていれば勝っているほどトレードでは動きやすくなる。プレーオフを見据え、そして今後数年のチーム編成も考慮して、ニックスがどんな動きを取るかが注目される。