1カ月ぶり出場のハーデン、リズムがつかめずシクサーズは敗れる
12月5日、足首のケガにより約1カ月の欠場が続いていたジェームズ・ハーデンが戦線復帰を果たした。相手は古巣のロケッツで、かつての『チームの顔』は久々のプレーとなったがダブルオーバータイムにもつれる熱戦で38分プレー。フィールドゴール19本中4本成功、7アシストはあったがターンオーバーも7つと、なかなかリズムに乗れなかったが、まずはコートに戻ってきたことが朗報だ。
本来はプレータイムに制限があり、オーバータイムではプレーしないはずだったが、ハーデンはコーチを説き伏せてコートに立った。「復帰に際して制限があったんだけど、コートに出ればやっぱり勝ちたいからね。良いプレーはできなかったけど、これから良くなっていく。言い訳はしない。もっと良いプレーをしなきゃいけない」とハーデンは言う。
この試合でのフィールドゴール成功率はセブンティシクサーズが44.8%でロケッツは44.7%。3ポイントシュートの成功数も17本に14本と差が付かなかった。それでも、オーバータイムに入って39得点を挙げていたジョエル・エンビードがファウルアウトとなり、2度目の延長で15-9と上回ったロケッツが激戦を制した。
かつてのホームアリーナであるトヨタ・センターに戻って来たハーデンは、27得点でロケッツの勝利に貢献した新たな『チームの顔』であるジェイレン・グリーンを称賛した。
「自分の能力に自信を持ってリムにアタックし、シュートを打っている。若い選手は自信さえあれば、すべての経験から学んで成長できるものだ。彼は試合ごとに、シーズンごとに学んで、成長し続けるだろう。彼のことを誇りに思うよ」
そしてハーデンは、間もなく離れて2年になるロケッツといまだ繋がりが深いことを明かした。グリーンとは頻繁に連絡を取っており、この夏もヒューストンを訪れて、グリーンやケビン・ポーターJr.、ジャバリ・スミス、ジョシュ・クリストファーとピックアップゲームをしたそうだ。
いまだ7勝17敗と苦戦が続くロケッツだが、「先の遠征でも強いチーム(サンズ)に勝って、すごく良いものになったと思う。このチームの将来は明るいよ」とハーデンは言う。
ロケッツを率いるスティーブン・サイラスも同意見だ。「1カ月前であれば、この試合に勝つことはなかっただろう」と指揮官は言う。開幕から1カ月は3勝14敗だったが、直近の10日間では4勝3敗と勝ち越している。グリーンとポーターJr.のバックコートは相変わらず強力で、アルペラン・シェングンを使ったピック&ロールは洗練さを増し、ルーキーのスミスJr.も攻守に思い切ったプレーで自信を高めている。
才能あるタレントは揃っていたが、それがチームとして機能しつつあるのが今のロケッツだ。「シーズンごとに学んで、成長し続ける」というハーデンの言葉通り、ロケッツは楽しみなチームに変わりつつある。