渡邊雄太

写真=Getty Images

バランサーに徹したことで積極性を欠いたオフェンス

グリズリーズの傘下チーム、ハッスルはシーズン6試合目をホームで行い、スーフォールズ・スカイフォースに108-116で敗れた。これで通算成績を3勝3敗としている。

渡邊雄太は先発に起用され、36分の出場で9得点7リバウンド2アシスト1スティールを記録したが、チームを勝利に導けず連勝は3で止まった。

好調ハッスルは試合開始から11-0のランを決め、主導権を掴んだ。その間、渡邊もディフェンスリバウンド2本に1アシストを記録し、攻守両面でチームの潤滑油的存在となった。

渡邊は、第1クォーターにレイアップとフェイダウェイショットを決めて4得点を記録するも、第2クォーターは1本もシュートを打たず、試合は55-55の同点でハーフタイムを迎えた。

後半は前半の入り方とは一転し、リードチェンジを繰り返す展開に発展。渡邊は第3クォーターにフリースローを1本沈めただけで、第2クォーターに続いてフィールドゴールはゼロ。チームも徐々にシュートが決まらなくなり始め、スカイフォースが残り2分40秒から13-1の猛攻でリードを二桁に広げ、最終クォーターを迎えた。

ビハインドを背負ったハッスルは、守備で相手のシュートミスを引き出し、確実に点差を縮め、残り3分34秒までに3点差(102-105)に迫ったが、あと一歩及ばず勝率5割に戻った。

渡邊は、これまでと変わらず守備を中心にバランサーとしての役割を担い、プラスマイナスもチーム最多の+9を記録。ただ、敢えて苦言を呈するならば、この日は積極性を欠いた。同じく先発出場したDJ・スティーブンズが10分の出場でフィールドゴール6本を放ったのに対し、36分出場した渡邊の試投数は4本(3ポイントシュートは1本)だった。

グリズリーズでも2試合プレーしている渡邊は、Gリーグレベルでのプレーに問題なく対応できるまでになっている。1試合30得点を頻繁に記録するタイプではないが、リーチとフットワークで評価を一定のものにした献身的な守備に加えて、今後は持ち味である内外からのシュートでも安定性を高めていきたい。