ドレイモンド・グリ―ン

写真=Getty Images

クリッパーズ戦の終盤にベンチで口論

11月13日、ウォリアーズは、ドレイモンド・グリーンに対し、1試合の出場停止処分を科したことを発表した。球団が発表した声明には、処分理由として、「チームに悪影響を及ぼす行為」と明記されている。

発端は、11月12日のクリッパーズ戦終盤にベンチで見られたグリーンとケビン・デュラントの口論だった。106-106の同点で迎えた第4クォーター残り3.3秒、グリーンがディフェンシブ・リバウンドを奪った時点で、まだウォリアーズには最後のプレーを決める時間が残されていた。グリーンのすぐ近くで手を叩いてボールを要求したデュラントだったが、グリーンは中途半端なドライブからのアタックを狙い、痛恨のターンオーバー。これで試合は延長戦にもつれ、クリッパーズが121-116で勝利した。

この判断に関してオーバータイム前からベンチで言い合いを始めた両者は、試合後ロッカーに戻ってからもヒートアップしたと伝えられている。『The Athletic』によれば、試合後、レギュレーション最後のプレーに関してチームメートから疑問を投げかけられたグリーンは、その返答の最中、何故かデュラントが今シーズン終了後フリーエージェントになる話を持ち出し、さらに同選手に何度となく暴言を浴びせたという。デュラントは、すぐにシャワーを浴びると、メディアの質問にも応じず会場を後にした。

今回の事態を重く受け止めたウォリアーズは、12万ドル(約1360万円)を超える報酬も没収するという厳しい処分をグリーンに科したという。これは、誰であっても、チームの規律を乱す行為を許さないことの意思表示に他ならない。

もし、選手間で今回の騒動を収められなければ、付け入る隙がないと見られた王者のケミストリーにも綻びが生じてしまう。優勝候補筆頭のウォリアーズだが、主力の負傷以外にも、チーム内の亀裂がスリーピート(3連覇)達成を阻む原因になりかねない。この問題を乗り越えられるかどうかは、チーム内の絆の強さにかかっている。