ラドフォード大の山﨑一渉は、開幕戦から15分出場とローテーション入りを果たす

現地11月7日、NCAAバスケットボールの2022-23シーズンが開幕し、全米各地で熱戦が行われた。年々、NCAA1部でプレーする日本人選手は増えているが、今シーズン最も高いレベルで戦うのは全米随一の強豪カンファレンスであるBIG10に所属するネブラスカ大3年の富永啓生だ。今夏には日本代表にも招集され、待望のフル代表デビューを飾ると、アジアカップでは5試合で平均15.2得点を記録し、3ポイントシュート成功率は41.3%とエースシューターとして見事な活躍を見せたのは記憶に新しい。

短大からの編入で昨シーズンにネブラスカ大へ加入して2年目となる富永は、メイン大との開幕戦でベンチから出場。高校時代から定評のある波に乗ったら止まらない爆発力をいきなり発揮し、20分のプレータイムで19得点を挙げ、79-66での勝利に貢献した。この試合の富永は代名詞である3ポイントシュートを7本中3本成功させたが、それよりもゴール下への積極的なドライブが光った。試合後の会見でも武器の長距離砲を生かすためにもアタックすることを意識していると語っている。

「自分が3ポイントシューターであることは分かっています。それでもドライブを仕掛けていかないといけない。そうすることで相手がカバーするのが難しくなります。勝利のためにハードにプレーしました」

昨シーズンの富永はシーズンが進むにつれて出場機会が減り、最終的には30試合に出場し、平均16.4分のプレータイムで5.7得点、3ポイントシュート成功率33%に終わった。今シーズンこそは、今日の試合で披露した爆発力をコンスタントに発揮し、主力として1シーズンを通した活躍を見せてくれることに期待したい。

また、明成高出身であるラドフォード大の1年生、山﨑一渉はマーケット大との開幕戦に15分出場と早速ローテーション入りを果たしている。試合は格上相手に健闘したが69-79で敗戦。山﨑も2得点2リバウンド1アシストに終わったが、成功なしに終わったとはいえ、3ポイントシュートを4本打てていることはポジティブな材料だ。富永と山﨑を筆頭に日本の逸材たちが、NCAAの舞台でどんな成長を見せてくれるのか引き続き注目していきたい。