三河

鈴木貴美一ヘッドコーチ「勝利の方程式が少しずつできてきた」

10月22日、川崎ブレイブサンダースvsシーホース三河の第2戦が行われた。1ポゼッション差を争う展開となった試合は、最後までディフェンスの強度を落とさなかった三河が粘り切り、77-75で勝利した。

昨日シュートが好調だったシェーファー・アヴィ幸樹が、この試合初の3ポイントシュートを決めてチームに先制点をもたらし、三河が前に出る。シェーファーに続き、ウィングの西田優大と角野亮伍も3ポイントシュートを成功させると、川崎の3秒バイオレーションを誘発させるなど好守も目立った。終盤にニック・ファジーカスとマイケル・ヤングジュニアに得点を許すも、途中出場の中村太地がスティールからイージーシュートに成功し、23-20で第1クォーターを終える。

第2クォーターの川崎は、第1戦で流れを引き寄せた納見悠仁が出場し、得意のボールコントロールからオフェンスを組み立てる。しかし、三河が素早いキャッチアップで隙を与えず、イージーシュートを許さなかった。オフェンスでは、中村がこのクォーターだけで3本の3ポイントシュートを成功させたこともあり、リードを7点に広げて前半を終えた。

巻き返しを狙う川崎は、第3クォーター序盤にファジーカスがインサイドで連続得点を奪う。調子を上げたファジーカスはリバウンドからのコースト・トゥ・コーストも飛び出し、残り1分43秒にはフリースローを2本とも決めて、この試合初めてのリードをもたらした。

逆転して最終クォーターを迎えた川崎は、ここまで無得点だった前田悟が3ポイントシュートを決めたことで勢いに乗る。何度か同点に追いつかれるもその都度跳ね返し、ジョーダン・ヒースのバスケット・カウント、熊谷尚也の3ポイントシュート成功により、残り2分46秒の時点で6点のリードを奪った。

しかし、タイムアウトを要求した三河がここから底力を見せる。タイムアウト明けのオフェンスで長野誠史が値千金の3ポイントシュートを沈めると、続くディフェンスでカイル・オクインがヒースのシュートを渾身のブロック。こうして、ビッグプレーが続いた三河は、残り1分22秒にガードナーの技ありアシストからオクインがゴール下を決めて逆転に成功した。その後、川崎は同点を狙ったラストプレーで藤井がドライブを仕掛けるも、ハイポストで待ち受けていたオクインに行く手を阻まれ、ボールを失いそのまま試合終了となった。

見事な逆転勝利を収めた三河の鈴木貴美一ヘッドコーチは「アウェーで連勝できたのは大きかったです。8試合を終えて、やっと勝利の方程式ができたかなと思います」と、手応えを口にした。昨シーズンの最終節で川崎に敗れた借りを返した三河。今回の連勝で勢いに乗り中地区首位を狙う。