マイク・コンリー

セクストン「僕らがどれだけ戦えるか、まあ見ててよ」

ドノバン・ミッチェルとルディ・ゴベア、ロイス・オニール。今夏のジャズは主力をごっそりと放出してドラフト1巡目指名権を集めた。再建へと舵を切ったチームは注目されず、むしろ勝つことに消極的で新たな1巡目指名権を狙いに行くのではないかと見られていた。

そのジャズが開幕戦で、2年連続MVPのニコラ・ヨキッチを擁するナゲッツを撃破したのは大きなサプライズだ。

マイク・コンリーが落ち着いてゲームを組み立て、ジョーダン・クラークソンが迷いのない走りでテンポを上げる。トレード先がなくて残留したと思われる以前からの主力2人が作り出すベースの上で、ミッチェルとのトレードで加入したラウリ・マルカネンとコリン・セクストンが2人で37得点を挙げ、ゴベアとのトレードでやって来たジャレッド・バンダービルドとマリーク・ビーズリーは激しいディフェンスでナゲッツのボールムーブを許さない。

ナゲッツはジャズの勢いに面食らい、第2クォーター序盤に0-14のランを浴びると大混乱に陥った。指揮官マイク・マローンは「精神的に準備ができていなかったのは明らかだが、いつ試合をするか自分たちでは選べない」と苦言を呈している。

75-53で始まった後半もジャズは攻守に緩みを見せず、ナゲッツに付け入る隙を与えなかった。激しいディフェンスはファウルがかさみ、ケリー・オリニクとバンダービルドがファウルトラブルに陥ったが、大量リードの余裕もありベンチメンバーを上手く起用して乗り切り、123-102と大勝した。

試合後にコンリーが称えたのは、自分より1歳年下の若いヘッドコーチ、ウィル・ハーディだった。「彼は多くの選手に自信を与え、正しい方法でプレーさせてくれた。彼の仕事が報われて本当にうれしい」

ヘッドコーチとしてのデビュー戦を快勝で飾ったハーディは「オフェンスでは2桁得点の選手が7人いて、出場したすべての選手がアシストを記録した。ディフェンスではタフに粘り強く戦う姿勢が、チーム全体に広がっていった。チームの勝利であることが何よりもうれしい」とコメントした。

戦力面でライバルに劣るのは否めず、今後は苦戦が予想されるが、ドアマットチームに甘んじるつもりはない、という意思をジャズの選手たちは開幕戦で示した。シックスマンとして20得点を挙げたセクストンは「僕らがどれだけ戦えるか、まあ見ててよ」と語っている。