精彩を欠いた同じ復帰組のシモンズ
現地10月19日、ペリカンズはホーム開幕戦でネッツと対戦した。ケビン・デュラント、カイリー・アービング、ベン・シモンズが揃い踏みとなり、優勝候補の一角にも挙がるネッツを相手に、序盤からタフなディフェンスでターンオーバーを何度も誘発。第1クォーターで18点のリードを奪うと、後半にさらに突き放して130-108の完勝を収めた。
ザイオン・ウイリアムソンとシモンズ、昨シーズンを全休した復帰組の2人のパフォーマンスは明暗が分かれた。ザイオンは序盤からアクセル全開で、そのパワーとスピードを兼ね備える能力を存分に発揮。1対1で簡単にスコアし、トランジションからも得点して、第1クォーターだけで8得点3スティールを記録した。その後も攻守に存在感を見せると、30分のプレータイムでブランドン・イングラムの28得点に次ぐ25得点を挙げ、9リバウンド3アシスト4スティールを記録して勝利に貢献した。
ザイオンは「長い間プレーできなかったけど、大好きな試合をただプレーしただけ。新鮮な空気を吸い込むようだった」と話し、復帰を喜んだ。また、自身のプレーよりも、イングラムとCJ・マッカラムとのトリオが持つ可能性について強調した。
「3人とも無欲で走り、同じ勝利という目標に向かっている。勝ちたい時は個人的なことは置いておくものなんだ。僕が何をしようと、彼らが何をしようと、それが僕ら全員のやるべきことなんだ。以前のインタビューでも言ったけど、聞こえがいいから言ったのではなく、本気でそう思っているんだ。僕はまだチームメートを学んでいる最中で、これから成長することに興奮しているよ」
一方のシモンズはオフェンスの起点になろうとするも連携が上手くいかず、持ち味の一つであるディフェンス面でもザイオンに圧倒された。そして、23分のプレータイムで4得点5リバウンド5アシスト3ターンオーバーを記録し、最終クォーター序盤でファウルアウトとなった。シモンズは試合勘が戻っていないことを明かし、以前の輝きを取り戻すには「時間がかかる」と語った。
「背中の手術をして1年間ゲームから遠ざかった。頭では何をすればいいか分かるけど、身体がそれを望まないような感覚があるんだ」
ネッツはデュラントがゲームハイの32得点を挙げて孤軍奮闘したが、アービングがフィールドゴール成功率31.6%の15得点と精彩を欠いた。なお、渡邊雄太はガベージタイムに8分半のプレータイムを得たが、フリースローを決められず無得点に終わっている。