ニコラ・ヨキッチは「ナゲッツのティム・ダンカンになりたい」
ナゲッツが2022-23シーズンに向けて始動した。2年連続MVPのニコラ・ヨキッチとともにシーズン最初の会見に応じたのは、相棒のジャマール・マレーだ。マレーは2021年4月に左膝前十字靭帯断裂の大ケガを負い、1年半ぶりの復帰となる。
「膝はかなり良くなって、プレーする自信を取り戻すことができた。ただ、ケガの影響が全くのゼロってわけじゃなくて、最善のやり方をこれから探ることになる。2日連続で試合をするのが多分一番キツくて、どちらかを欠場するかもしれないけど、両方でプレーできるかもしれない。みんな『2カ月後にはどうなってる?』と聞くけど、今の僕は毎日を大切に過ごすことを意識しているんだ」とマレーは言う。
「今の僕はただプレーしたいだけなんだ。プレーオフを2年連続でただ眺めているしかなかったからね。試合をやって映像を見て次の準備をする、そんな生活に戻るのが楽しみで仕方ないよ。少なくとも自宅で階段を昇り降りするのに細心の注意を払わなければいけない生活はもう終わりだ」
アーロン・ゴードンの加入からマレーがケガをするまで、ナゲッツはたった5試合だが最高のパフォーマンスを見せた。ヨキッチは「何も覚えてないな」とジョークではぐらかしたが、マレーは「クリッパーズ戦で本当に良いバスケができて、『これならどこにも負けない』と感じたのを覚えている。あのバスケを取り戻さなきゃね」と自信を見せる。
ヨキッチは今オフに5年2億6400万ドル(約370億円)のスーパーマックス契約を勝ち取ったが、それよりもマレーと並んで会見に出ていることを楽しんでいたようだ。「僕はここにいられて本当にうれしい。街もクラブも人々も大好きで、ここでの生活を楽しんでいるから、何も変えたくはないんだ。僕はナゲッツのティム・ダンカンになりたい。そのためには何度かNBAで優勝しなきゃいけないね」
「ここで引退するつもりか」と問われたヨキッチは、いたずらっぽい笑みとともに「イエス、と答えると何かが起こりそうだから、言いたくないな」と答えた。
ヘッドコーチのマイケル・マローンは、チームの雰囲気が非常に良いことに喜んでいる。マレーだけではなく若きエースのマイケル・ポーターJr.も復帰し、チームの始動を前にゴードンやジェフ・グリーンが若手を集めてワークアウトをしてコンディションを作ってきたことも、チームの結束を示す例として歓迎した。カンファレンスファイナルまで勝ち進んだ2019-20シーズンの再現、またその先へ進むため、ナゲッツは動き始めた。