ロンゾ・ボール

「半月板の軽度の断裂」で、今年1月から欠場が続く

ブルズはロンゾ・ボールが9月28日に左膝の手術を受ける予定だと発表した。4週間から6週間後に状態を確認して復帰時期が決まる。これでトレーニングキャンプの全休、そしてシーズン序盤を欠場することがほぼ確実となった。

昨シーズンにブルズに加わったロンゾは、トランジションを重視するチーム戦術の核としてその能力を遺憾なく発揮。ブルズは前半戦で東カンファレンス首位を走る健闘を見せたが、1月にロンゾが膝の痛みで戦線離脱すると失速した。

最初は8週間で復帰する予定で、レギュラーシーズン終盤にはチームに戻るはずだったロンゾは、結局そのままシーズンを終えた。ブルズはロンゾ抜きだとトランジションが機能せず、シーズン序盤の勢いを取り戻せない。他にもケガ人が重なったことで順位を落とし、東の6位でプレーオフに進んだものの、前年王者バックスを相手に勝ち目はなかった。

ロンゾは1月に手術を行った後、ずっとリハビリに励んでいるが、この時期に再度の手術に踏み切ることは悪い兆候でしかない。発表では「半月板の軽度の断裂」となっているが、1年近く欠場が続くのは深刻だ。

ロンゾはレイカーズ時代の2018年オフにも膝を手術しており、これで3度目。問題はいつ復帰できるかより、再発の恐れはないのか、復帰してどれぐらいのパフォーマンスを見せられるか、に移りつつある。

コービー・ホワイトにアヨ・ドスンム、新加入のゴラン・ドラギッチとポイントガードの人数は揃っているが、ロンゾのようにトランジションを繰り出せる司令塔タイプの選手はいない。現状では、ロンゾがコンディションを取り戻せない限り、ブルズの2022-23シーズンは良いものにはならないだろう。トレーニングキャンプ開始間近の今、補強で打てる手も限られている。開幕を1カ月先に控え、ブルズは難しい状況に追い込まれた。