主力継続もインパクトある補強でリーグ上位に駆け上がる

B1昇格や本拠地移転、コーポレートアイデンティティの刷新など、クラブとして新たなフェーズに移ったことを感じさせた昨シーズンの群馬クレインサンダーズ。コート上でもしっかりと結果を出し、B1昇格チームの初年度としては最高勝利数および最高勝率で締めくくった。そして、新アリーナが完成予定の今シーズン、さらなる高みを目指し戦力アップを図る。まずは移籍市場で大きなインパクトを残した並里成を琉球ゴールデンキングスから獲得。さらに機動力も兼ね備える213cmのケーレブ・ターズースキーが加入。昨シーズンは特別指定選手だった期待の星、八村阿蓮もルーキーとしてロスターに名を連ねる。そして個性あるロスターを指揮するのが2017-18シーズン以来のヘッドコーチ就任となる水野宏太だ。アルバルク東京のトップアシスタントコーチとしてBリーグ連覇に貢献した指揮官は、必ずやチームをレベルアップさせてくれるはずだ。

リーグ屈指のハイペースゲームを展開して、ファンを魅了した昨シーズン。ヘッドコーチが代わろうともそのスタイルは継続してほしいところだ。オフェンス面ではトレイ・ジョーンズの負担をいかに減らせるかも鍵となる。昨シーズンはターンオーバーの多さや、要所でのディフェンスの脆さが目立ったが、今シーズンはそこがどのように改善されるか注目だ。

所属選手一覧

注目選手

八村阿蓮
昨シーズンは、特別指定選手として途中加入で多くのプレータイムを勝ち取れなかった八村だが、今シーズンは出番が増えることが予想される。プレシーズンゲームを見る限り、インサイドプレーヤーではなく、ウイングの選手として起用されることになりそうだ。ポテンシャルを多く秘めている八村の成長に期待したい。

並里成
ゲームメーク力、パスセンス、フィジカル、判断力など、ポイントガードにとって必要なスキルとメンタルを高い次元で兼ね備えているスタープレーヤーが群馬に加入。ケガにより開幕には間に合わないと予想されるが、ただでさえ見ていてワクワクさせられる群馬のバスケに『ファンタジスタ』がどのような魔法をかけるのか楽しみだ。

ケーレブ・ターズースキー
イタリアのオリンピア・ミラノで6シーズンに渡り活躍したアメリカ人選手。一つのチームに長らく在籍できるのはプレーヤーとしての実力はもちろん、人間性の素晴らしさもあるだろう。ビッグマンではあるが、ジョーンズやマイケル・パーカーと一緒にファストブレイクを走れる驚異の存在。群馬にとって、これ以上ないビッグマンが加入した。