攻守にバランスが取れたチームを目指す
昨シーズンのシーホース三河は、志向した5アウト(5人が外に開き、ペイントエリアを広く空けた陣形)オフェンスとトランジションバスケットで2ポイントシュートを効率良く得点するスタイルを確立(2ポイントシュート試投割合B1で4位、2ポイントシュート決定率4位、速攻による得点割合4位)し、オフェンシブレーティング(100回攻撃した場合の平均得点)はB1で8位を維持。オフェンスと比較すると若干劣るディフェンシブレーティングを底上げするためにKBL(韓国バスケットリーグ)でプレータイムを得ていた大型ガードの中村太地、リバウンドとディフェンスで活躍した元NBA選手カイル・オクインを獲得した。宇都宮ブレックスではプレータイムを得られなかったが、オフェンス能力と独特のセレブリティポーズを持つブランドン・ジャワトをアジア特別枠で獲得。このあたりも抜かりなしといったところである。
ポジションという概念があまり存在しないチームであるため予想が難しいが、PG兼SG/ SG兼SF/ SF兼PFと流動的な起用が想定される。長野誠史を先発に置く考え方もあるが、長野はディフェンスとペースアップで流れを変えるシックスマンとしての起用が適していると個人的には考えている。
所属選手一覧
注目選手
シェーファー・アヴィ幸樹
三河加入後は2シーズン連続全試合スターター出場。昨シーズンはペイントエリア内決定率が63%と大きく向上した。得点期待値(その選手でオフェンスが終わった場合の平均得点)も1.04とチームで3番目に高く、出場1分あたりのプレー効率性を計るPERにおいても日本人ビッグマンの中では堂々のリーグ1位。これだけの数字を残していながらまだ24歳という若さにも驚かされる。
アンソニー・ローレンスⅡ
昨シーズン、カイル・コリンズワースの離脱を受けて三河に加入したオールラウンダー。加入後すぐにそのオフェンス能力を発揮し、3ポイントシュート決定率 は38.8%、そしてペイント内決定率63%も驚異的な数字を挙げた。フリースローを獲得したポゼッションの割合も17%と高く、得点期待値(その選手でオフェンスが終わった場合の平均得点)はチーム最高値の1.11点は納得の結果である。
カイル・オクイン
B リーグ入りした選手の中で最も長くNBAに所属していた選手。NBA時代はディフェンスとリバウンドを得意とする仕事人として活躍した。昨シーズンはフランスリーグに所属し、19 試合に出場。平均10.5得点、6.1リバウンドを記録。 3ポイントシュート試投数が2020-21シーズンから平均2本上昇しているため、三河が望むストレッチビッグと言えるだろう。
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