ルディ・ゴベア

「彼はあのポジションでは最高の若手選手の一人」

これまで8シーズンに渡ってジャズを牽引してきた指揮官のクイン・スナイダー、そして大黒柱のルディ・ゴベア、エースのドノバン・ミッチェルの3人は、今オフにジャズを離れそれぞれの道に進むこととなった。

ジャズは指揮官スナイダーの下、2016-17シーズンから6シーズン続けてレギュラーシーズン勝率5割超えを記録。シーズンを重ねるごとにオフェンスシステムの精度を高め、2020-21シーズンには勝率72.2%(52勝20敗)を記録して強豪ひしめく西カンファレンスでレギュラーシーズン最高勝率を残した。プレーオフにも2016-17シーズンから6シーズン連続で出場しているが、この6回の出場のうち3回はファーストラウンド敗退、残り3回はカンファレンスセミファイナル敗退と、プレーオフでは勝ちきれない状況が続き、球団はチーム再建へ舵を切った。

ゴベアは7月上旬にティンバーウルブズへの移籍が決まった。ジャズはゴベアを放出した見返りとして、ウルブズからパトリック・べバリー(トレード成立時)、ジャレッド・バンダービルド、マリーク・ビーズリー、リアンドロ・ボルマロ、今年のドラフト22位指名のウォーカー・ケセラーの5選手に加え、プロテクトされていない2023、2025、2027年のドラフト1巡目指名権、トップ5がプロテクトされた2029年のドラフト1巡目指名権、そして2026年のドラフト指名権交換権を獲得。

そしてゴベアのトレード成立から約2カ月後の9月上旬には、ミッチェルのトレードも成立した。ジャズはミッチェルを放出し、見返りとしてキャバリアーズから2025年、2027年、2029年のドラフト1巡目指名権、2026年と2028年の指名権交換権、コリン・セクストンにラウリ・マルカネン、今年の1巡目14位で指名したオチャイ・アグバジを獲得した。

5シーズンをともにしたゴベアとミッチェルは、新シーズンからは別々のチームでプレーすることになったが、ゴベアは『EuroHoops.net』の取材で、元相棒のミッチェルのトレードについて問われると「彼には明るい未来が待っていると僕は思う」と答えた。「彼はあのポジションでは最高の若手選手の一人だし、今後良い選手になり続けると思う。彼は新しいチームに行き、新しいシステムに触れることで力を示すことができる。これは絶好の機会だよ」

また、今オフに下したジャズの決断について、ゴベアは「ダニー・エインジ(バスケットボール部門CEO)が決めたことだ」と言うと、こう理解を示した。「時には、抱えているオプションのすべてを検討しなければいけないこともある。今回、球団はそれをしたまでさ。それが良かったかどうかは、時間が解決してくれると思う。彼はチームにできるだけ多くの資産を手に入れるために、素晴らしい仕事をしたと僕は思っているよ」