シェイ・ギルジャス・アレクサンダー

ニック・ナースは「カナダのファンがいかに素晴らしいか」と感謝

8月25日、ワールドカップのアメリカ大陸予選では、カナダ代表がアルゼンチン代表との大一番を制した。第1クォーター終盤から常にリードを保ち、最大23点差を付けての99-87での完勝。カナダ代表の指揮官ニック・ナースは「エネルギーとフィジカル、必要としていたパフォーマンスを出せた」と選手たちを称えた。

23得点8アシストを記録したシェイ・ギルジャス・アレクサンダーは、「アルゼンチンはフィジカルで押し込むことで僕たちを混乱させようとしてきたけど、予想はできていたから上手く対処できた。それもディフェンスで積極的にプレーできていたからだと思う。そのおかげで、オフェンスで多少混乱が起きても慌てずに済んだ」と勝利を振り返った。

カナダにはサンダーに所属するシェイだけでなく、ジャズのニキール・アレクサンダー・ウォーカー、マーベリックスのドワイト・パウエル、ピストンズのケリー・オリニクにコーリー・ジョセフとNBAで経験のある選手が多い。コンディションの問題で今回は招集されていないが、ナゲッツのジャマール・マレーやニックスのRJ・バレットなどタレントはまだまだ豊富だ。

それだけに東京オリンピック出場を逃した失望は大きかったのだが、今回のホームゲームでは多くのファンが会場に集まり、チームを後押しした。これについて指揮官ナースは「カナダのファンがいかに素晴らしいかがあらためて証明された日だと思う」と話す。

「スポーツに限らず、トロントで交響楽団の演奏を見に行けば聴衆が5回はスタンディングオーベーションをするよ。つまり、良いものを見たら拍手をする、歓声を上げる、応援する、という形で熱狂を示してくれるんだ。我々がより高いレベルへ行くために、それは素晴らしい後押しになる」

シャイもこれに同意する。「ウチのファンは素晴らしいよ。僕も国を代表するのは名誉なことだと思っている。一番大事なのはこの流れを継続させていくことだね」

「やっぱりオリンピックには出なきゃいけなかった」とのコメントで隣のナースを苦笑させつつ、「多くの人に応援してもらえて、すごく良い気分でいるよ」とファンへの感謝を語った。

これを受けて指揮官ナースも続けた。「ラプターズでも同じなんだ。プレシーズンでバンクーバーやモントリオールで試合をすると、まるでプレーオフの雰囲気でファンの熱狂を見ることができる。我々はカナダのどこに行ってもものすごい応援を受けるんだ」

大きな失敗があっても、カナダのファンは変わらず代表チームを応援し続けている。ナースとシャイが感じているように、このポジティブな雰囲気がカナダ代表の次の成功を生むための大きな支えになるはずだ。