安間志織

「ずっとタクさんとやりたいと思っていましたが、緊張していました」

バスケットボール女子日本代表はラトビアとの国際強化試合第1戦に83-54と快勝した。

スコアだけを見れば、力の差を見せつけたように思える。だが、前半は生命線である3ポイントシュートが16本中1本しか決まらず、序盤はラトビアの3ポイントシュートが高確率で決まり逆転を許す場面も見られるなど苦戦を強いられた。それでも、強度の高いディフェンスが最後まで機能し、合わせやトランジションでイージーシュートを連発したことですべてのクォーターを上回る快勝に繋がった。

先発ポイントガードを任された安間志織もこのように試合を振り返った。「前半は向こうのシュートが入って、私たちのシュートが入らなかったですが、ディフェンスの強度は落とさず、ノーマークを作りながら打てていました。それは崩れず、私たちのカウンタープレーはしっかりできていたと思います」

序盤は得点が伸び悩んだものの、最終的に83点までスコアを伸ばすことができたのは、安間が言うように攻守ともに一貫性を持ってプレーし続けたからに尽きる。特にディフェンスではラトビアから33ものターンオーバーを誘発した。前線でガード陣がプレッシャーをかけてダブルチームに行き、周りが連動してパスコースを潰した。この守備面に関しては「全員で繋いでプレッシャーをかけ続けられたことがすごく良かったですし、明日も継続してやっていきたいです」と、安間も満足げな表情を浮かべた。

安間は12分10秒のプレータイムで9得点2アシスト1スティールを記録。持ち味である得点力に加え、激しいディフェンスを見せ、背中でチームを引っ張るなど、攻守ともに高いレベルでプレーしていた。そんな安間だが、渡嘉敷来夢との初めての共闘に少し緊張していたという。「タクさん(渡嘉敷)は日本代表のトップとしてプレーされてる方なので、ずっとタクさんとやりたいと思っていました。そのチャンスをもらえたことで楽しみにしていたんですけど、ちょっと緊張していました。面を取った時にこっちにほしいとかあっちにほしいと言ってくれるので、ガードとしては助けてもらっています」

安間は第1クォーターに自身のドライブから渡嘉敷への合わせを成功させたように、そのような緊張感があったとは思えないプレーを見せた。一度経験してしまえば、もう怖いものはないだろう。安間も「タクさんが前を走っている時にファストブレイクのパスを出したいと勝手に思っていたので、明日は頑張って走ってもらいたいです(笑)」と、すぐに注文をつけた。

渡嘉敷との共闘を経験したことで、連携面はさらなる向上が見込めるはず。あこがれの存在から頼れるチームメートとなった渡嘉敷とのコンビプレーに今後も注目だ。