ジェイソン・テイタム

「新たに2つのピースを手にしたし、僕はこのチームが大好きなんだ」

今オフ、ケビン・デュラントがネッツにトレードを要求したことで、多くのチームが彼の獲得に興味を示したが、いまだ合意に至っていない。

サンズはトレードの駒と考えられていたディアンドレ・エイトンとマックス契約を結んだことで撤退。ヒートはバム・アデバヨを、ラプターズはスコッティ・バーンズをそれぞれ放出したくなく、彼らを求めるネッツとの条件に折り合いがついていない。

そんな中、昨シーズンの準優勝チーム、セルティックスがトレード候補に挙がった。ターゲットはリーグトップクラスの2ウェイプレーヤーへと成長したジェイレン・ブラウンと昨シーズンに最優秀守備選手賞を受賞したマーカス・スマートだと報じられている。

攻守ともに高い能力を持つ2人はエースのジェイソン・テイタムとともにチームの中核を担い、昨シーズンは優勝まであと2勝まで迫った。さらに今オフはマルコム・ブログトンとダニーロ・ガリナーリと契約し、良質なプレーメーカーとセカンドユニットの得点源の獲得という、見事な補強に成功した。

だからこそテイタムはデュラントの能力の高さを認めつつも、現在のチームに自信をのぞかせ、トレードに関心がないことを示した。「僕はオリンピックで彼と一緒にプレーした。もちろん、彼は偉大な選手だけど、それは僕が決めることじゃない。僕らは新たに2つのピースを手にしたし、僕はこのチームが大好きなんだ」

昨シーズンにレイカーズがラッセル・ウェストブルックを獲得したのはレブロン・ジェームズの要望だったとの噂もあるように、選手が人事面に介入することは珍しくない。それでもテイタムは「僕らのチームを愛している。僕はただそこに行って、チームメートと一緒にプレーするだけ。僕がGMの帽子をかぶって決定を下すことはないさ」と話し、選手としてプレーすることだけに専念している。

セルティックスは今オフに的確な補強をしただけに、中心選手をトレードに出してまでデュラントを獲得しなくてもいいのではという見方はもちろんあり、それはテイタムの口ぶりからも見て取れる。デュラントのトレード問題がどう着地するか、引き続き注目したい。