クレイ・トンプソン

「NBAファイナルに参加できるのは、本当に特別なこと」

ウォリアーズvsセルティックスのNBAファイナル第5戦は、現地6月13日にサンフランシスコで行われる。今から3年前の2019年6月13日にウォリアーズのクレイ・トンプソンは、ラプターズとのファイナル第6戦で左膝前十字靭帯を断裂する重傷を負った。

トンプソンは、その後アキレス腱も断裂する不運が重なり、復帰までに約2年半もの月日を必要とした。そして、2022年1月に待望のカムバックを果たした彼は、今シーズンのプレーオフでチーム最長のプレータイム(1試合平均35.6分)を記録できるまでに回復している。

第5戦前日の会見で、トンプソンは「もう3年か。あっという間だった」と振り返った。「あの時まで、あれほど深刻なケガを経験したことはなかったから、そこまで大ごとでもないと思っていた。膝を捻ったくらいだと思っていたし、優勝がかかっていた場面で、ホームのファンの前でプレーしていればアドレナリンだって出る。それで適切な行動が取れなくなったんだ。前十字靭帯が切れた状態で走るなんて、まともじゃない」

3年前から大ケガが続き、トンプソンはオフを取らずリハビリの日々を送ってきたという。それでも彼は「またこの舞台に立てているのだから、あれで良かった。すごく感謝しているし、これまでやってきたことがあったからこそ、この瞬間に繋がっている」と、離脱していた期間を前向きに振り返っている。

そして、何度も経験しているファイナル期間中のスケジュールについても、こう続けた。「ルーティンのように思われるかもしれないけど、これは特別なこと。シリーズ中の予定には、できるだけすべて出席するようにしている。この会見も含めてね。先のことは考えない。明日の試合についても考えていない。ただ、明日の大一番前日の今日という日を楽しんでいる」

「NBAファイナルに参加できるのは、本当に特別なこと。2013年に、NBA関連の仕事でトルコのイスタンブールに滞在していた時のことだけど、現地の朝3時か4時に起きてファイナルの試合を見ていた。そこで、ファイナルが世界中で中継されているのを知った。その瞬間のおかげで、この状況がどれだけ特別か思い出せる」

「父(マイカル・トンプソン)が現役の頃は、NBAはまだグローバルな競技ではなかった。今は、イタリア、中国、ブラジルからのリポーターの質問にもこうして答えている。これは特別なことだよ」