アル・ホーフォード

「ウチは1番から5番まで守れる選手が揃うユニークなチーム」

ベテランのアル・ホーフォードは、キャリア15年目にして初のNBAファイナルにたどり着いた。

2019年にセルティックスを離れ、セブンティシクサーズ、サンダーを経て復帰した彼は、チームにリーダーシップをもたらし、プレーオフでは攻守両面で素晴らしいプレーを続けている。ファイナル第1戦でもチーム最多の26得点を記録したホーフォードは第2戦前日の会見で、現在のセルティックスを「非常にユニークなチーム」と形容した。

「ウチには1番から5番まで守れる選手が揃っていて、これは本当に大きなこと。それが可能で、全員がスイッチできる能力こそ、ウチがユニークな所以だと思う。それにロブ・ウィリアムズ(ロバート・ウィリアムズ三世)のような素晴らしい選手もいる。彼は相手のシュートの軌道を変えられて、ペイント内に侵入する相手チームの選手の思考を乱すことができる。動き、リカバリー、彼がいるだけでウチは違うレベルに到達できる感覚がある」

「以前も守備に優れたチームでプレーしたことがあった。(ジェイソン)テイタムが1年目の頃のチームも印象的だったね。当時は、リムを守れて、万能性に優れるアーロン・ベインズの存在が大きかった。あのチームは、今までにプレーした中で最高のディフェンスができたチームだったと思う。今シーズンのチームは、非常にユニーク。1番から5番までスイッチできる選手が揃っていて、ベンチから出てくる選手も同じことができるし、先発に引けを取らない。こうした能力が、ウチをユニークなチームにしていると思う」

彼が言う『ユニーク』なチームが一丸となって戦えている要因を聞かれたホーフォードは「勝ちたいという気持ちと、お互いに楽しくプレーできていること」と答えた。

「目の前のチャレンジがどういうものなのかを理解している。ただ、これは個人競技ではないから、チームとして勝ちたい気持ちが物を言う。ウチの選手は、そのことを十分に理解している。それは、ウチのプレーを見てもらえれば分かる。特に連結してやれているディフェンスを見てもらえれば分かってもらえると思う。それぞれ、みんなとのプレーを楽しめているし、各々がそれぞれの役割を楽しめている」

現地6月3日、ホーフォードはサンフランシスコで36歳の誕生日を迎えた。特別な1日を家族と一緒に過ごした彼は、歴代最多優勝回数(17回)を誇るセルティックスに求められる基準について語った。

「優勝を意識するような話はしていない。驕っているように聞こえるかもしれないけど、ボストン・セルティックスでプレーしている限り、優勝が期待される。2016年に加わった時も優勝が期待された。それが求められる球団なんだ。優勝について話をする必要もない。今の段階で優勝を意識しているわけでもない。目の前の1試合に集中してやっている」

「でも、セルティックスの一員としてプレーしていれば、毎年のように優勝が期待される。それが球団にとっての基準であり、選手は努力する。今は優勝に関する話は一切していない。チームは第2戦だけに集中している」