ケボン・ルーニー

「自分なら重要な場面でも活躍できると仲間が信じてくれている」

現地5月20日に行われたプレーオフ西カンファレンスファイナル、マーベリックスvsウォリアーズの第2戦は、後半に逆転したウォリアーズが126-117で勝利し、シリーズ連勝を飾った。

第2クォーター終了までにルカ・ドンチッチが24得点を記録していたマブスは、72-58で前半を折り返した。前半はリズムに乗れず苦しんだウォリアーズだったが、第3クォーターを25-13で上回って試合の流れを取り戻したことで第4クォーターの逆転に繋がった。今シーズンのプレーオフで第3クォーターに滅法強いウォリアーズにおいて、この日の同ピリオドでチームを引っ張ったのは、センターのケボン・ルーニーだった。

ステフィン・カリー、クレイ・トンプソン、ジョーダン・プールが相手のマークを引きつけ、ペイント内に生まれたスペースを上手く使ったルーニーは、第3クォーターだけで11得点をマーク。試合を通してもキャリアハイの21得点に加えて12リバウンドのダブル・ダブルの活躍だった。

ウォリアーズの押せ押せムードとなった第3クォーター後半にフリースローを獲得したルーニーを、サンフランシスコのファンは「MVP!」チャントで称賛した。この時の気持ちを聞かれたルーニーは「心が震えた」と試合後の会見で語った。「もう3週間くらい試合でフリースローは打っていなかった。決めることに集中していて、成功させられて良かった」

第3クォーター終了までに83-85に点差を縮めたウォリアーズは、第4クォーター早々にオットー・ポーターJr.の3ポイントシュートで逆転すると、その勢いのまま勝ち切った。ウォリアーズは、ルーニーのほかカリーが32得点8リバウンド5アシスト、プールがベンチから23得点、アンドリュー・ウィギンズが16得点5リバウンド5アシスト、トンプソンが15得点を記録した。

カリー、トンプソン、グリーンの影に隠れてはいるものの、ルーニーも在籍7年目の古株で、黄金期を支えてきた選手の一人だ。自分の名前が表にあまり出ないことについて聞かれた彼は「取り残されているとは思っていない」と答えた。

「いつだって、チームのみんなのおかげで自分も一員でいられると感じている。それにベイエリア、ファンのみんなから愛情をもらえている。チームの一員でいられることを誇りに思っている。会場に来て、(優勝)バナーを見上げれば、そこに自分の名前がある。このチームの一員でいられてうれしいし、今では試合で違いを作り出せて、チームの勝利に貢献できるチャンスをもらえている。だから取り残されたとは思わない。先ほども言ったように、コートに立てばベイエリアのファンのみんなが愛情を注いでくれて、立ち上がって歓声をあげてくれる。愛情ばかり受けているよ」

プレーオフに入って先発から外れる試合もあったが、最近では出場時間が増えているルーニーは「ベンチに回っても腹が立つことはない」とコメントしている。「ウチではよくあること。ラインナップやローテーションをいじるから慣れているし、必ずチャンスが来るのも分かっている。そうなった時に活躍できるかは自分次第。チャンスが来たら、それを最大限に生かすだけ。また先発に戻れて楽しいし、仲間が自分を信頼してくれていて、自分なら重要な場面でも活躍できると信じてくれている」