田臥「勝つことにこだわって全員で戦っていきたい」
Bリーグはいよいよ今週末からチャンピオンシップが始まる。昨シーズンのファイナルで戦った千葉ジェッツと宇都宮ブレックスが、クォーターファイナルで激突することになった。
千葉の富樫勇樹は「あと6勝まで来ているので必ずつかみ取りたい」と連覇への思いを語りつつ、「千葉は45試合しかできなかったので、毎試合成長していかないといけない」とも言い、チャンピオンシップの中でも積み上げの作業を重ねていくと意気込んだ。
宇都宮の田臥勇太も富樫と同じように、ポストシーズンでもう一段階レベルアップし、頂点を狙うと言う。「長いレギュラーシーズンを戦ってきて、チームとして成長し続けてきた。チャンピオンシップでまたさらにチームとしてまとまって、勝つことにこだわって全員で戦っていきたい」
初年度から何度も激闘を繰り広げてきた両チームだけに、互いに手の内は知り尽くし、レギュラーシーズンも2勝2敗と互角だった。田臥は当然のように富樫をキーマンに挙げた。「千葉さんは富樫選手が中心で攻撃力のあるチームなので、そこを抑えるのがポイントです。また、トランジションを得意とするチームなので、ディフェンスで得点源を抑え、そこからリバウンドを取ってオフェンスに繋げることが非常に大事になってくると思っています」
一方の富樫は球際で力を発揮する宇都宮のフィジカルな部分を警戒している。「ブレックスはインサイドが強く、リバウンドを含めたフィジカルなゲームをしてくるので、そこを止めないと勝利はないと思っています。みんなも分かっているので、一つひとつのボールへの執着心を大事にやっていきたいですし、リバウンドから走りたいので、どっちにしろ相手のフィジカルの部分を止めるしかないです」
えてしてチャンピオンシップではフィジカル色の強い試合になりやすく、レギュラーシーズンとポストシーズンは別物と言われる所以はそこにある。幾度となくポストシーズンの舞台を経験してきた百戦錬磨の田臥は、その違いについてこのように持論を展開した。
「とにかく会場の雰囲気も変わりますし、チャンピオンシップは短期決戦で負けたら終わってしまいます。1プレー、1プレーの対応力や重み、激しさや情熱も違ってきます。そういうところが変わってくるし、求められてくる部分だとも思っています」
田臥が言うように、会場はレギュラーシーズン以上に熱を帯びる。ホームチームにとっては頼りになる仲間となり、アウェーチームにとっては大きな敵となる。それを誰よりも理解している富樫はホームの利を強調した。
「特に今シーズンはデータ的にもホームとアウェーでは結果が違う(ホームで25勝2敗)ので、ホームでできるのが自分たちの一番のアドバンテージだと思っています。大きな舞台になればなるほどホームコートの後押しは大きくなるので、プラスでしかないです。ホームの力を借りて、ファイナルまで進みたい」
千葉が連覇への道を切り開くか、それとも宇都宮が初年度以来となる優勝へ近づくか。第1戦は5月14日、15時5分ティップオフとなる。
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