クリス・ポール

ブッカーは第4クォーターのポールについて「あれは勝ちたいという彼の意志」

現地5月4日に行われたプレーオフ西カンファレンスセミファイナル、サンズvsマーベリックスの第2戦は、クリス・ポールが第4クォーターだけでフィールドゴール7本中6本成功の14得点を挙げ、このクォーターを40-26と圧倒したサンズが129-109で勝利し、シリーズを2勝0敗とした。

第1クォーターはサンズが32-28とわずかにリードしたが、第2クォーターになるとルカ・ドンチッチ、ダービス・ベルターンス、スペンサー・ディンウィディーの3人で26得点を挙げたマブスが逆転し、60-58で前半を終えた。この試合ではともにファウルが混み、前半終了時点でサンズはディアンドレ・エイトン、キャメロン・ジョンソン、ジャベール・マギーの3人、マブスはドリアン・フィニー・スミス、ジェイレン・ブランソン、ベルターンスの3人がそれぞれ個人ファウル3つという状況に陥った。

第3クォーターに入っても一進一退の攻防が続いたが、12得点を固めたデビン・ブッカーがチームを引っ張ったサンズが6点リード(89-83)で第4クォーターを迎えた。ここでサンズの司令塔であり、リーダーであるポールが試合を支配する。ポールは開始1分で3ポイントシュートを沈めると、今度はディフェンスを引き寄せてジョンソンの3ポイントシュートをお膳立て。さらにドンチッチとの1on1では緩急つけたドライブからレイアップをさらりと決める。ディフェンスでもスティールからの速攻でミケル・ブリッジズのアリウープを成功させるなど、第4クォーターの開始6分15秒で14得点2アシスト1スティールを決めてチームを勝利に導いた。

ポールは試合を通じて28得点8アシスト6リバウンドを記録。拮抗した試合展開の中、見事なゲームメークを見せ、勝利の立役者となったが「仕事に専念するだけ」と語った。「ゲームをごまかすことはできない。ストレングスやコンディショニング、そしてしっかり休んで、試合でショットを決められるようにする。それらをしっかりと行えば、結果とともに生きていくことができる」

3ポイントシュート8本中5本成功を含む30得点を記録したデビン・ブッカーは、ポールの第4クォーターでのパフォーマンスを説明する方法が見つからないと語った。「見るたびに感動するんだけど、もう驚かない。あれは、ただ勝ちたいという彼の意志なんだ」

サンズの指揮官モンティ・ウィリアムズは「私たちには素晴らしい選手がいる。コートサイドに座って私がチェスの駒を動かしていると言いたいところだが、ウチにはノックダウンできる良い選手がいるんだ」と、チームを称えた。

一方、敗れたマブスはドンチッチが35得点7アシスト5リバウンドを記録したが、指揮官のジェイソン・キッドは「彼は素晴らしい試合をしたけど、他のメンバーが答えられなかった」と振り返った。「他の選手にもっと良いシュートを打たせないといけない。彼一人が一試合で30得点挙げているようでは勝てない。私たちはリーグ最高のチームと対戦してるんだ」

こう語ったキッドは、サンズのポールとブッカーについて「CP(ポール)とブックは交代でやっていた」と称えた。「一人が第3クォーターを、もう一人が第4クォーターを担当していたのに対し、ウチは答えを見いだせなかった。彼らは思い通りのシュートを決めていたね。CPは自らレイアップやジャンプシュートを決めていたし、ブックも3ポイントシュートを決めていた。彼らは本当に素晴らしいプレーヤーだ。2人は状況を理解して、すべてを見ていた。私たちはもっと良くならなければならない」

マブスは0勝2敗となったが、第3戦と第4戦はホームでの開催となる。ドンチッチは「僕たちは信じている。彼らが勝つには4勝しなければいけないんだから、まだシリーズは終わっていない」と次戦に意気込んだ。