宇都宮ブレックス

インテンシティの高いチームディフェンスで最終クォーターを21-3

宇都宮ブレックスvs秋田ノーザンハピネッツの第2戦は第3クォーターを終えた時点で2点差と拮抗したが、最終クォーターに驚異の守備力を発揮し、秋田の得点を3点に封じ込めた宇都宮が82-62で勝利した。

先手を取ったのはインサイドの強さを生かした宇都宮。スペーシングを意識した組み立てからペイントエリアで次々とスコアし、ジョシュ・スコットが6本中5本、アイザック・フォトゥが3本すべてのフィールドゴールを成功させる。また、このクォーターだけで6本のターンオーバーを誘発するなど、強度の高いディフェンスも機能した。こうして、第1クォーターだけでインサイドの2人が16得点を奪った宇都宮が25-17と先行した。

その後、宇都宮は軽率なターンオーバーが増え、オフェンスリバウンドを多く許すなど大きく突き放すことができなかった。それでも後半に入り、遠藤祐亮が3ポイントシュートとレイアップを速攻から決めるなど、堅守速攻の形が出始める。そして、比江島慎と鵤誠司の3ポイントシュートが決まり、後半開始約4分で17点のリードを奪った。

しかし、秋田はセカンドユニットの活躍でここから反撃を開始。伊藤駿がディフェンスのトーンを整え、粘り強いチームディフェンスで失点を防ぐと、川嶋勇人が持ち味のピック&ロールから次々とズレを作り出し、王偉嘉やアレックス・デイビスが合わせから得点していく。トランジションからの3ポイントシュートが決まるなど攻守が噛み合い、終盤に9-0と走った秋田が2点差まで迫って最終クォーターを迎えた。

大量ビハインドからの復活を果たした秋田に分があるかと思われたが、宇都宮がここから脅威のパフォーマンスを見せた。ディフェンスのギアを一段階上げ、ディナイでパスコースを封じ、秋田に簡単にオフェンスをエントリーさせない。さらに第3クォーターには合わせからの失点が目立ったが、ゴール下で合わせられた瞬間にヘルプポジションの選手がボールに手を出し、イージーシュートを全く打たせなかった。

ディフェンスが機能したことでオフェンスにもリズムが生まれた。比江島が2本の3ポイントシュート成功を含む8得点を固めれば、スコットもインサイドで力を発揮し6得点を挙げる。12点リードでオフィシャルタイムを迎えたが、その後も集中力を保ち続けた宇都宮は、約9分間を無失点に抑え、このクォーターを21-3と圧倒して快勝した。