ジョエル・エンビード

エンビード「素晴らしいプレーコールだった」

現地4月21日、セブンティシクサーズの2勝0敗で迎えたラプターズとのファーストラウンド第3戦は、オーバータイム残り0.8秒にジョエル・エンビードが3ポイントシュートを沈め、シクサーズが104-101で勝利した。

シクサーズは序盤から苦戦を強いられ、前半終了時点で10点のビハインドを背負った。それでも前半は5得点に抑えられたエンビードが第3クォーターだけで18得点の荒稼ぎを見せ、1点差に迫って第4クォーターを迎えた。

その後、何度も同点に追いついたが、逆転には至らずに終盤を迎えた。残り50秒、ジェームズ・ハーデンが2本のフリースローを成功させて95-95の同点に追いついたが、直後のディフェンスでハーデンがプレシャス・アチウワにシュートファウルを犯し、さらにハーデンもファウルアウトとなってしまった。万事休すかと思われたが、アチウワがこのフリースローを2本とも失敗し、勝負は延長戦にもつれることに。

タイリース・マクシーの得点でこの試合初めてのリードを奪ったシクサーズだったがすぐに返され、一進一退の攻防が最後まで続いた。そして同点で迎えた残り2.6秒、ラプターズディフェンスを崩せず、ショットクロック0.9秒の場面でシクサーズはタイムアウトを要求した。サイドラインからのリスタート、エンビードは外に開き、ターンアラウンドの難しい3ポイントシュートを沈めて勝負を決めた。

ゲームハイの33得点に加え、13リバウンド2アシスト1ブロックを記録したエンビードは、最後の一連のプレーについて「素晴らしいプレーコールだった」と振り返った。「トバイアス(ハリス)が素晴らしいスクリーンをかけてくれて、ダニー(グリーン)も良いパスをくれた。あとはフィニッシュするだけだった」

11得点に留まったものの、12リバウンドを記録してダブル・ダブルを達成したハリスは、エンビードのラストショットについて「特にウイングは彼のスポットで高確率で決まる。プレーを決められる僕たちのベストプレーヤーにパスを渡し、そして彼はショットを決めたんだ」と語った。

シクサーズは新型コロナウイルスのワクチンを接種していないマティース・サイブルが欠場し、指揮官のドック・リバースも「彼がいないと大変だった」と語ったが、接戦を制してシリーズ突破へあと1勝に迫った。ホームで大事な一戦を落としたラプターズはスウィープを阻止することができるか。