パトリック・ベバリー

「早い段階から自分の役割を見いだして理解すると、長期的な成功に繋がる」

2021-22レギュラーシーズンを7位で終えたティンバーウルブズは、4年ぶりのプレーオフ進出をかけて、現地4月12日にホームで行われるクリッパーズとのプレーイン・トーナメントに挑む。

勝てば西カンファレンス第7シードでプレーオフに進出し、2位のグリズリーズと対戦する。もし負けても、9位ペリカンズと10位スパーズの勝利チームと第8シードをかけた戦いに臨める。

試合の前日練習後に取材に応じたウルブズのパトリック・べバリーは「バスケットボール自体は何も変わっていない」と古巣との対戦について語った。「オレンジ色のボールをフープにくぐらせる。同じことをやろうとする相手を高い確率で抑える。ボールをフープにくぐらせて、対戦相手を抑える。それができている方が勝つ」

若い選手が多いウルブズに闘争心を注入するリーダー型のべバリーは、大事な一戦を前にしても「ウチの選手には『何かを変える必要なんてない』と言った」と続けた。「選手個々のルーティンを守ればいい。試合前日に映画を見るならそうすればいいし、多少ビールを飲みたいなら飲めばいい。何かを変えたり、作り直すようなことはしない方がいい」

今シーズン開幕前の段階では、ウルブズのプレーオフ進出は厳しいとの意見もあった。しかし、シーズン終盤戦まで5、6位争いに絡むなど、チームとしての成長も見られた。記者からの「個人個人の役割をシーズン序盤から徹底していたことが今シーズンの結果に繋がったか?」という質問に、べバリーは次のように答えている。

「みんなそうだろうけど、これは家族のようなもの。例えば、ゴミ捨て係の子供が皿洗いをやってしまうと家庭内のリズムがおかしくなる。だから、それぞれの役割をきちんとこなすのは、どういう関係性であっても重要なんだ。バスケットボールチームであっても、同じように対応しないといけない。点を取らない選手が、急に点を取りに行くような形は誰も望まない。早い段階から自分の役割を見いだして理解すると、長期的な成功に繋がる」

プレーイン・トーナメントは、プレーオフのシリーズのように7試合で勝敗を決めるのではなく一発勝負の戦いだ。べバリーは、ホームコートアドバンテージを生かせるかは自分たち次第と話した。

「これまでもファンが支えてくれるかは自分たち次第だった。チームとしての仕事をしっかりやることで、ファンも支えてくれた。この流れを維持したい。僕たちを相手にウチのホームで勝つのは難しい。シーズンを7位で終えて、プレーインでのホームコートアドバンテージを手にできたんだ。あとは、どういう結果になるか。それだけだよ」