写真=Getty Images
大のカブスファンであるスタッフのため、指揮官が一肌脱いだ
NBAの2016-17シーズン開幕から早1週間が経とうとしている中、MLBのポストシーズンは佳境を迎えている。キャバリアーズのお膝元、クリーブランドを本拠地に持つインディアンスが王手をかけて沸く中、対戦するカブスも10月30日の第5戦を3-2で逃げ切り、71年ぶりに本拠地でワールドシリーズ1勝を挙げ、108年ぶりの優勝に望みを繋いだ。
ホームのファンの力がカブスの勝利に一役買ったことは言うまでもないが、スタンドにカブスの優勝をひときわ強く願う熱狂的なファンがいた。彼は入手困難と言われたチケットを、勤務先であるバックスの指揮官ジェイソン・キッドからプレゼントされたのだ。
バックスのスタッフ、ダニエル・マークスは、チームが勤続20年のベテランスタッフのために準備したサプライズの模様をInstagramに投稿。チームミーティングの席で、壁に設置されたモニターに生涯カブスファンのマイク・サーゴの写真が映し出されると、進行役のスタッフが「マイク、君がワールドシリーズを観戦したがっているのは知っている。そこで我々はチケットを入手しようと動いたところ、そこに座っているコーチが、君のために手を尽くしてくれた。週末の試合を是非、見に行ってくれ!」と話し、スタッフ全員から拍手が起こった。
チケットを手にしたサーゴが、「日曜はリグレー・フィールドでカブスのワールドシリーズ戦を観に行くんだ!」と、笑顔で喜ぶ動画も投稿されている。
歴代2位の通算1万2091アシストを記録した現役時代と同様、キッドはスタッフを幸せにする見事な『アシスト』を決めてみせた。
現役時代に幾度となく華麗なノールックパスを供給したキッド。引退後もその「パスセンス」は錆び付いていなかった。