開幕2試合で獲得したフリースロー22本すべて成功
いよいよ開幕したNBA、開幕日となった25日はキャバリアーズの優勝式典と、ウォリアーズに移籍したケビン・デュラントのデビュー戦に注目が集まった。そんな中、スパーズの新たなエース、カワイ・レナードが、その控え目な性格と同じように密かに好スタートを切っている。
2年連続で最優秀守備選手賞を受賞したことからも、レナードの守備がNBAトップクラスなのは誰の目から見ても明らか。しかし、今シーズン開幕から注目すべき点はオフェンスのほうだ。
ウォリアーズとの開幕戦でキャリアハイとなる35得点を記録したレナードは、続く2試合目のキングス戦でも30得点をマークした。ルーキーイヤーから年々平均得点を伸ばし、昨シーズンはキャリア初の平均20得点超え(21.2)を果たしたレナードは、さらなる飛躍の時期を迎えているようだ。
レナードの好調を支えるのはフリースローだと『Washington Post』が伝えている。
今オフのレナードはフリースローを獲得する動きを徹底的に研究した。その成果が開幕戦から表れ、ウォリアーズ戦では15本、キングス戦では7本のフリースローを獲得し、そのすべてを成功させているのだ。これまでのキャリアでの1試合平均フリースロー成功数がたった2.4本だったレナードとしては、目覚ましい進歩と言える。
チームメートのマヌ・ジノビリは、レナードのプレーをいくつかを挙げ、「ジェームズ・ハーデンのような動き」と称えた。ハーデンといえば、相手からファウルを誘うことに長けたNBAトップクラスの『曲者』である。
卓越したディフェンス能力に加え、1試合平均で7~8本のフリースローを獲得できるようになったのだとすれば、1試合30得点ペースを維持できるかもしれない。西カンファレンスの上位が固いスパーズにおいて、それだけの成績を残せるのなら、シーズンMVP候補にも当然リストアップされるだろう。
ウォリアーズ戦を終えた後、レナードは「昨シーズンの試合映像を見直していて、相手チームの選手が自分にどういうディフェンスをするか、相手の手がどこにあるのかを見ているんだ」と語った。「どう対応すればいいのか、徐々に理解しているところ。フリースローを取るのが上手くなっていると思うよ」
レブロン・ジェームズ、ステファン・カリー、デュラントとは個性の異なるレナードだが、オフェンスの開花によってMVPレースのトップ集団に加わりそうだ。