マーケル・フルツ

「不安に思うこともなく、自分自身のプレーができたのが何より」

現地2月28日、左膝前十字靭帯断裂で長期欠場していたマジックのマーケル・フルツが、ホームでのペイサーズ戦で14カ月ぶりの復帰を果たした。

ベンチから16分プレーしたフルツは、フィールドゴール7本中5本成功の10得点6アシストを記録。チームも119-103で勝利し、フルツの復帰を白星で飾った。

スタンディングオベーションで歓迎されたフルツは、試合後のインタビューで「復帰できて本当にうれしい」と喜びを語った。「ストレスを感じることもなく、不安に思うこともなく、自分自身のプレーができたのが何よりだよ。チームメートのおかげで自分のプレーができた。みんなでプレーを楽しんで、チームの勝利のためにプレーできた」

フルツは2017年のNBAドラフト全体1位でセブンティシクサーズから指名されて以降、ケガと闘い続けてきた。プロ選手として平坦ではないキャリアを歩んできた彼は「本当に、本当に辛かった。ケガやあらゆる問題を抱えて、乗り越えてきた選手は多い」と語った。「目の前のこと、その日にやるべきことに集中して、サポートしてくれる周りを頼って、神様を信じて取り組めば、どんなことでも可能になる。僕はそうやってここまでたどり着いた。素晴らしい球団と仲間が、復帰までの道のりをできるだけイージーにしてくれた。本当に感謝している」

マジックは、フルツの負傷離脱後に本格的な再建に舵を切った。ギャリー・ハリス、ウェンデル・カーターJr.、新人のフランツ・バグナーとジェイレン・サッグス、RJ・ハンプトンはフルツが離脱後に加わった選手で、ようやく実戦でのケミストリーを構築できるようになった。

試合前に「僕は彼らのファンなんだ。ずっとみんなのプレー動画を見てきて、実際に一緒にプレーできるのは本当に楽しみ。僕のプレーメークでみんなのプレーをもっと楽にできるし、僕も彼らのスクリーン、カット、パスを生かしたい」とコメントしていたように、フルツは司令塔としてオフェンスを操った。

数年以内にプレーオフレベルのチームに成長するにはフルツの完全復活が欠かせないが、レギュラーシーズン残り20試合でどれだけチームケミストリーを構築できるかも重要になる。

試合後、残り試合へのアプローチについて聞かれたフルツは「一日一日を大切にして、チームとしてのプロセスに集中したい。それを続けていけば結果はついてくる」と語った。

フルツの復帰により若手中心のマジックがどう変化していくのか、その過程にも注目したい。