オフェンスリバウンドで圧倒されるも精度で上回る
川崎ブレイブサンダースvsサンロッカーズ渋谷の第1戦。川崎は4-20とオフェンスリバウンドで圧倒されたが、前半で奪った21点のリードを最後まで守り抜き93-86で勝利した。
SR渋谷はジェームズ・マイケル・マカドゥのボールプッシュ、オフェンスリバウンドからのセカンドチャンスポイントとチームの強みで攻めるが、マカドゥのフローターがリングに嫌われるなど、相手のマッチアップゾーンを攻略できない。
一方の川崎はSR渋谷のハイプレッシャーをかいくぐり、確実に数的有利なシチュエーションを作り出して得点を重ねていった。ハンドラーの藤井祐眞はドリブルで打開するだけでなくタフな3ポイントシュートも沈め、4本すべてのシュートを成功させていきなり12得点を記録してオフェンスを牽引。7本中4本成功と3ポイントシュートの精度でも上回り、27-20と先行した。
SR渋谷は第1クォーターだけで7本のオフェンスリバウンドを奪い、第2クォーターに入ってもセカンドチャンスポイントで得点を重ねていく。だが、チャンスは作れど、ノーマークの3ポイントシュートやペイント付近のシュートがことごとく決まらないことでリズムに乗れず、ビハインドは広がっていった。
渡辺竜之佑、ベンドラメ礼生がノーマークの3ポイントシュートを外した直後に前田悟とマット・ジャニングが3ポイントシュートをしっかり沈めるなど、アウトサイドシュートの精度で上回った川崎が52-31と大量リードを奪って前半を終えた。
後半に入っても流れは変わらなかったが、オールコートディフェンスに勝機を見いだしたSR渋谷が最終クォーターに反撃を開始した。前線から激しく当たり、ハーフコートに入られてもトラップを仕掛け、スティールからのワンマン速攻を連発。前がかりになることでイージーシュートを多く許したが、取られたら取り返す精神がプラスに働き、オフェンスが活性化し、3ポイントシュートにようやく当たりが出始め、マカドゥのインサイドプレーが高確率で決まった。残り3分、ベンドラメのフリースローが決まり、最終クォーター開始時点であった19点のビハインドを1桁まで縮めた。
川崎はベンドラメへのファウルで藤井が個人4つ目、さらにチームファウルも4に到達と追い込まれたが、ここで崩れなかった。ファウルを抑えながらもディフェンスの強度を落とさず、タフショットを打たせて失点を防ぐと、ニック・ファジーカスとジョーダン・ヒースの得点で再びリードを2桁に戻した。残り48秒に盛實海翔の3ポイントシュートを浴びて6点差に迫られたが、藤井が時間を進めるのではなく強気なドライブでスコアし引導を渡した。
川崎は53-78とポゼッション数で大きく下回ったが、フィールドゴール成功率は56.6%と最後まで落ちず、フリースローもSR渋谷の約2倍となる31本を獲得したことで逃げ切った。藤井はキャリアハイの25得点を記録し、通算3000得点に華を添えた。これで川崎は4連勝となるが、明日の第2戦も勝利すれば勝率で千葉ジェッツを上回り東地区首位に浮上する。
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