新潟アルビレックスBB

「連敗脱出でさらに連勝できたのはチームにとってプラスになります」

新潟アルビレックスBBvs茨城ロボッツの第2戦は、第2クォーター中盤からゲームを立て直した新潟が87-79で勝利し、今シーズン初めての同一カード連勝を成し遂げた。

第1戦を勝利して26連敗に終止符を打った新潟だったが、この試合では開始1分半でコービー・パラスが個人ファウル2つとファウルトラブルに陥りベンチに下がる難しい試合展開に。

一方の茨城は出だしから強度の高いディフェンスを仕掛け、新潟のバックコート陣へのトラップがハマるなど、第1クォーターだけで6ターンオーバーを奪ってみせた。オフェンスでも平尾充庸からマーク・トラソリーニのハイローや鶴巻啓太の3ポイントシュートで先行する。しかし、遠藤善の連続3ポイントシュートやロスコ・アレンのディフェンスリバウンドからのボールプッシュを止めることができず完全には突き放すことができない。

22-18と茨城の4点リードで迎えた第2クォーター。茨城はさらにディフェンスの強度を上げる。全員が足を動かしてペイントエリア内に入れさせず、ディフェンスリバウンドからのトランジションバスケで主導権を握り、開始4分間を12-0とし、34-22でオフィシャルタイムアウトを迎えた。

しかし、ここから新潟が立て直す。第2クォーター前半はボールマン以外の足が止まりパスの出しどころがなかったが、オフィシャルタイムアウト明けからはボールを回すことでシュートチャンスを作り出す。さらに、全員でディフェンスリバウンドを取りに行っては走るバスケットを展開する。アレンとジェフ・エアーズのツーメンゲームに納見悠仁の3ポイントシュートも決まり、一時は16点あったビハインドを5点差にまで詰めて前半を終えた。

33-38と新潟が追いかける展開で迎えた後半。前半はファウルトラブルによりベンチに下がっていたパラスが積極的なプレーを見せる。ワンドリブルでマークマンを外してジャンプシュートを決めると、ドライブでもファウルを奪ってチームに勢いを与える。さらに、納見悠仁の連続3ポイントシュートも続き、残り6分で43-40と新潟が逆転した。その後はリードチェンジを繰り返す時間が続いたが、ここでも納見とパラスが3ポイントシュートを沈めて、新潟がリードを奪う。さらに、アレンのバスケット・カウントに遠藤の速攻も飛び出し、新潟が第3クォーターを27-16と圧倒した。

そして、新潟の60-54で迎えた第4クォーター、第3クォーターと同様に間合いを詰めたハードなディフェンスで茨城にシュートチャンスを与えずに、最後までリードを守り切って87-79で勝利した。新潟はアレンが22得点7リバウンド7アシスト2スティール2ブロック、納見が3ポイントシュート4本成功を含む20得点4アシスト3スティールを挙げて勝利に貢献した。

新潟アルビレックスBB

「連勝を伸ばせるだけ伸ばせるようにチーム全員で集中していきたい」

新潟の平岡富士貴ヘッドコーチは試合後、「昨日の連敗脱出の勝ちが無駄にならないように、昨日以上の強い気持ちを持って試合に挑もうと入りました」と語った。

前半はなかなか思うようなバスケットができずに16点のビハインドを背負ったが、そこからゲームを立て直せた要因をこう振り返る。「前半の終わりから守備の強度が高くなってきて、少しずつ自分たちに流れが来ていると感じました。後半は『このまま行けば連敗中の自分たちと一緒だよ』と選手に話して、すごく前向きに入ってくれて、ディフェンスの強度も緩むことなく第3クォーターで良いリズムにできました」

勝利はしたものの「たくさんの反省もありました」と平岡コーチは語ったが、「連敗脱出でさらに連勝できたのはチームにとってプラスになります」と、今シーズン初の同一カード連勝を喜んだ。

チームの勝利に貢献した納見は「前半は自分たちのペースでバスケができない時間が多かったけど、しっかりカムバックできました」と言う。「ディフェンスから崩れないでやろうと話していて、オフェンスでもしっかり自分たちのシュートで打ち切って終わろうとして、あとは粘り強く最後まで戦えた結果が勝ちに繋がったと思います」

そして、シーズン初の連勝について「昨日連敗が止まって、昨日の勝ちを意味のあるものにするには今日勝つことだったので、ホームで連勝できて良かったです」と安堵し、今後に向けてこう意気込んだ。「ここで途切れずに、どんな試合展開になろうと良いイメージを持ってバスケットをしていけば、必ず勝つチャンスはあると思うので。連勝を伸ばせるだけ伸ばせるようにチーム全員で集中していきたいです」