クリスマスのマディソン・スクエア・ガーデンに『ヒール』ヤングが降臨
昨シーズンのプレーオフでニックスをねじ伏せ、『ヒール』として大ブレークしたトレイ・ヤングは、このオフにホークスとマックス契約を結び、スター選手の仲間入りを果たした。
昨シーズンの『サプライズチーム』だったホークスは、2021-22シーズンのクリスマスゲームに出場するチームに選ばれたが、それもヤングがコート上で発揮した『キャラクター』による影響が大きい。現地12月25日、ホークスはマディソン・スクエア・ガーデンでニックスと対戦する。
NBAが商業的にも重要なクリスマスゲームにこのカードを組み込んだ理由は、言うまでもなく昨シーズンのプレーオフファーストラウンドにある。8年ぶりにマディソン・スクエア・ガーデンにプレーオフの喧騒が戻り、集まったニューヨーカーは皆一様に熱狂的だった。しかし、ヤングは『Fワード』チャントを含む憎悪に近い感情をぶつけられた中でも冷静に決勝点を決めた。しかもニックスファンの感情を逆撫でするリアクションを見せ、完全にニューヨーカーを敵に回したのだ。この流れはシーズンオフも継続し、世界的プロレス団体WWEがマディソン・スクエア・ガーデンで興行を打った際に、ヤングはスペシャルゲストとして登場し、再び『ニューヨークの敵』というキャラクターを演じた。
現地27日、メディアデーに出席したヤングは、『NBA TV』とのインタビューで「クリスマスゲームは楽しみ」と答えた。「幼い頃からNBAのクリスマスゲームを見てきたから、いつかプレーする側になりたいと思っていた。目標は勝つことだけどね」
ヤング、クリント・カペラ、ジョン・コリンズというコアメンバーで今後数年は勝負することを決めたホークスは、追う側から追われる側に移行しようとしている。それでもヤングは「僕たちは、今もアンダードッグの気分だよ」と言う。
「チームの全員にハードワークを厭わない気持ちが備わっているし、高いレベルで戦える。それに僕個人に関しては、アンダードッグと思われる方が良い。キャリアを振り返ると、高校からずっとアンダードッグ扱いされてきたからね」
シューズ契約を結ぶアディダスからも初のシグネチャーシューズが発売されるなど、ヤングはスーパースターへの階段を着実に昇っている。
今シーズンもホーム、そして敵地でも勝負強さを発揮する『ヒール』ヤングが見られそうだ。