「コミュニケーションにも優れていて、お互いを信頼し合っている」
現地3月10日、ジャズがベテランのアーサン・イリヤソバとの契約合意を発表した。
2019-20シーズンにバックスでプレーしたイリヤソバは、今シーズン開幕をフリーエージェントで迎え、ようやく所属先を見つけた。前半戦をリーグ首位で終えたジャズにとっても、NBAのレギュラーシーズンで808試合、プレーオフで51試合に出場している経験豊富なイリヤソバの加入は心強いだろう。
トルコ代表では主力の一人であるイリヤソバも、NBAでは主にセカンドユニットでの起用というイメージが定着している。プレータイムは限られたとしても、老獪なプレーで試合の流れを変えられる上に、テイクチャージの技術はNBAでもトップクラス。また、キャリア3ポイントシュート成功率も36.5%を記録するなど『ストレッチ4』のパイオニア的選手の一人で、対戦相手にとっては厄介な存在だ。
無所属の間も練習を続けていたイリヤソバのコンディションは良好のようだが、ジャズのスキームに慣れる時間は必要だ。本人は「このチームは素晴らしいシーズンを送っているから、邪魔をせず、学ばせてもらいたい。シーズンを通して、いろいろと覚えることができるはずさ」と謙遜している。
全員バスケが浸透しているジャズのカルチャーにフィットする可能性が高いイリヤソバは「ジャズのやり方こそ自分のプレー」と適応に自信を見せている。「コミュニケーションにも優れていて、お互いを信頼し合っている。チームの試合映像を見たけど、ケミストリーも高いレベルにある。このチームのようにボールをシェアして動かして、お互いを支え合うやり方こそ、優勝するやり方だ」
ジャズの優勝に必要な『ラストピース』となれるかどうか、イリヤソバの加入でチームケミストリーにどういう変化が見られるのか注目したい。