写真=Getty Images

挨拶代わりのパフォーマンスとして『ベスト』を披露

30歳でNBA挑戦を決めたクリッパーズのミロシュ・テオドシッチが、プレシーズンゲームデビュー戦で魅せた。

テオドシッチは10月1日のラプターズ戦で8アシストを記録し、欧州No.1ポイントガードの名に恥じない存在感を発揮した。中でもディアンドレ・ジョーダンと完璧に呼吸の合ったアリウープは、ボールを受けてからパスを出すまでのタイミング、高さといい、パーフェクト。これにはクリッパーズの選手たちも興奮し、ベンチから立ち上がってシャウトした。

オリンピアコス、CSKAモスクワなどで経験を積み、ユーロリーグでも優勝経験のあるテオドシッチは、NBAではルーキー扱いだが、他の新人とは格が違う。

まだプレシーズンゲームながら、テオドシッチはNBAでプレーするという夢を叶えられたことを実感したようで、試合後には「ずいぶん前からNBAでプレーしたいと思っていた。ただ、これまでは契約下にあって、フリーエージェントでもなかった。今年の夏はフリーになって、クリッパーズが機会を与えてくれた」と語った。

クリス・ポールがチームを去り、クリッパーズの司令塔は誰が務めるようになるのか注目されたが、テオドシッチはたった1試合で大きな存在感を示した。今のところはポールとの交換で獲得したパトリック・ベバリーが先発を務める予定ではあるものの、レギュラーシーズン開幕後、NBAでのペースに馴染めばテオドシッチが先発に繰り上げられる可能性もある。

いずれにしても、挨拶代わりのパフォーマンスとしては最高のものだった。ルーキーどころか、NBAトップクラスのポイントガードとして新シーズンを席巻する可能性さえある。この『オールドルーキー』が繰り出す妙技から目が離せそうにない。