岡山商科大学附属(岡山県)は夏のインターハイでベスト8に進出しました。同チーム初の留学生、オシュラナ イライジャ選手が3年生となり、新たにオビエメケ ジャクソン選手も加わって留学生2人体制となり、日本人選手も今の3年生は昨年から多くの実戦経験を積んできた『勝負の年』。夏に結果を出した勢いを「U18日清食品トップリーグ2026 ディビジョン2 グループF」にも持ち込み、9月12日(土)の光泉カトリック(滋賀県)との開幕戦では98-58の圧勝を収めました。

この勢いで2連勝と意気込んだ翌日の京都精華学園(京都府)との試合には、思わぬ落とし穴が待ち構えていました。試合序盤は五島海里選手のドライブが効いていたものの、京都精華学園に強烈なプレッシャーディフェンスで対応されると、攻めのリズムが狂い始めます。

オフェンスでパスが回らず、ボールを持った選手が出し先を探してショットクロックがなくなり、無理な打開を図ってはターンオーバーから速攻に持ち込まれることに。納谷幸二コーチは「もっと仲間を助けてやれ」と指示を出しますが、一度相手に傾いた流れを引き戻せません。

「もっと仲間を助けてやれ」。その指示を忠実に実行していたのが竹中湖南選手です。パワーフォワードの竹中選手は、ガード陣と留学生の繋ぎ役として多彩な仕事をこなします。ボールタッチは少なくても常に動き回り、ハンドラーやシューターのマークを引き剥がすべくスクリーンを掛けます。また留学生に良い形でパスを入れるために身体を張ってスペースを作り、相手の速攻になればハリーバックして留学生が戻るまでの時間を稼ぎます。

「スクリーンとかリバウンドとか、泥臭いプレーでチームの雰囲気を上げるのが自分の一番の仕事なので、そこでチームを引っ張っていこうという気持ちでした」。そう語る竹中選手は、ポゼッションのたびにスクリーンを何度もセットしますが、オフェンスの停滞はなかなか解消しません。

24-36で迎えた後半になって、岡山商科大学附属はオフェンスに変化を加えます。それまでスクリーン役に徹していた竹中選手が繋ぎ役となり、ハンドオフなど彼を一度中継して攻めのリズムに変化を加えることで京都精華学園のディフェンスを崩し始めました。

「コーチから『繋ぎに行かなきゃいけない』と指示をもらって、自分で積極的にボールをもらいに行きました。オフボールスクリーンばかりで全くシュートを打たないと相手も守るのが簡単なので、僕が一度ボールを持って、それからまたスクリーンを掛けて動きを作るようにしました」

こうしてオフェンスが流れ始めたことでターンオーバーが減り、京都精華学園は速攻を出せなくなり、第3クォーターは15-16と互角の攻防に。こうして悪い流れを一度は食い止めた岡山商科大学附属ですが、走るよりも走らされる展開が続いたことで終盤にスタミナ切れを起こし、最終スコア49-75で敗れました。

相手のプレッシャーに煽られたことで自分たちのバスケを見失い、前半のうちに立て直せなかったことが響いた敗戦となりましたが、それでも竹中選手は「厳しい負けですが、試合はまだ続くし、あと5試合でしっかりチーム一丸となって戦えるようにまた頑張ります」と前を向きます。

課題を見つめるのも大事ですが、悔しい敗戦の中から収穫を見つけ出すのも大事です。竹中選手は「去年も京都精華学園とは対戦していて、その時は100点近く取られました(82-98)。今回は75点まで減らせたのですが、自分たちはどこが相手でも60点台に抑えることを目標にしているので、そこは残念です。オフェンスが上手くいかない時こそもっと粘り強く守れるチームになりたいです」

それと同時に、試合の中でアジャストしてオフェンスを機能させるカギになれたことは、竹中選手にとって自信となります。「ハンドオフしてからオフボールピックを掛けるとズレができて、そこから得点源となる選手がドライブに行けました。そういう狙いをチームとしてもっと上手くやれるように、今後は意識したいです」

五島選手や河野翔英選手といったスコアラーを信じて、彼らのためにスクリーンを掛け続けることを厭わない竹中選手ですが、チームのために自分で得点する力も必要だと感じる試合となりました。それが今後の成長を引き出すことになりそうです。「スクリーンやリバウンドなど泥臭い仕事で頑張るのは僕にとっては当たり前のこと。チームが苦しい時に1本シュートを決められる選手になって、もっとチームを引っ張りたいです」

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