「もっと自分でやっていく気持ちが大切と思いました」
6月10日、アジア競技大会選考・ディベロップメントキャンプとなる男子日本代表の第1次強化合宿が行われた。Bリーグ有数の若手ポイントガードの地位を確立している、宇都宮ブレックスの小川敦也の姿もそこにはあった。
昨シーズンの小川はベンチスタートから試合の流れを変える起爆剤として宇都宮のリーグ優勝に大きく貢献し、評価を一気に高めた。当然、昨夏も代表活動への参加が期待されていたが、Bリーグファイナル直後に行われた『バスケットボール・チャンピオンリーグ(BCL)アジア2025』に出場し、8月には左足首の手術を行ったことで、代表活動に加わることができなかった。それでも現在はコンディションに問題がなく、宇都宮が出場予定のBCLアジア2026が、中東情勢の影響によって予定されていた6月開催から延期となったことで、こうして代表活動に参加できている。
小川は「このためにも手術をしてきたので、今はまず代表活動に参加できていることをうれしく思います」と合宿参加について語る。そして今シーズン、東地区1位でレギュラーシーズンを終えながらチャンピオンシップのクォーターファイナルで敗退したチームの助けになれなかった反省を経て、次の意識改革に取り組んでいる。
「ブレックスは本当に僕がやらなくても周りの選手に打開できる力があるので、(自分でアタックするのか、しないかの)バランスを取るのがすごく難しかったです。ただ、シーズンで悔しい思いをして、自分に何が足りなかったのを考えると、チームルールを守る中でも、もっと自分でやっていく気持ちが大切だと思いました。このマインドを持って今は臨めているので、すごく実りのある合宿になっていると思います」
宇都宮では3年連続リーグMVPのD.J・ニュービルに比江島慎と一緒にプレーしており、「あの2人には感謝しれきれないくらい、本当にたくさん学ばせてもらっています」と偉大な先輩から多くの学びを得た。この経験も生かし、代表では自身の持ち味である切れ味抜群のドライブで存在感を発揮したいと考えている。
「速い展開を桶さん(桶谷大ヘッドコーチ)も求めていると思いますし、僕の持ち味として体現したいです。ドライブへの自信は増していますし、ドライブの後の判断力を高めていきたいです」
今の小川は代表において、将来楽しみな若手の1人という序列だ。だが、本人はディロップキャンプだけの参加で終わるつもりはない。「(ワールドカップ予選の)Windowだったり、アジア競技大会のメンバーに選ばれたい思いでいっぱいです」と語り、激しいサバイバルレースを勝ち抜くために「シーズン中に発見した課題を克服し、まずは自分のやりたいことを体現することに重きを置いています」と意気込んだ。
抜群のクイックネスと190cmのサイズを誇る小川は世界標準の身体能力を備えたポイントガードであり、これは『FIBAワールドカップ2027アジア予選』Windowに出場してきた経験豊富な他の司令塔にはない彼の武器だ。今シーズン、消化不良に終わった悔しさを糧に飛躍を目指す小川が、代表活動でどこまで伸びていくのか目が離せない。
