ドレイモンド・グリーンと同質の行為も不問に
昨日行われたNBAファイナル第3戦を逆転で落とし、キャバリアーズは崖っぷちに立たされた。昨年のファイナルでは史上初めて1勝3敗からの3連勝でキャブズが優勝を果たしこともあり、今回も3連敗から巻き返しに期待が寄せられている。
そんな中、第4クォーター残り12秒、キャブズ3点ビハインドの場面で起きたあるシーンが話題を呼んでいる。右コーナーでボールを受けたレブロンは、3ポイントシュートを狙った際にアンドレ・イグダーラにボールをはたかれ、右足を不自然に高く上げてイグダーラの股間を蹴る形となった。
ESPNの取材を受けたイグダーラは「見返してみるとそうだね。でも言われるまで気が付かなかったよ」と回答。レブロンの蹴りを受けても気づかないくらい、極限まで集中していたイグダーラのディフェンスにより、レブロンはラインクロスしてポゼッションを失い、そのままウォリアーズに敗れた。
LeBron kicks Iguodala in the nuts. pic.twitter.com/smQjCKaOHz lol if this was somebody on the Warriors … https://t.co/gmJBxU7QAd
— Marreese Speights (@Mospeights16) 2017年6月8日
イグダーラは意に介していないが、昨シーズンのプレーオフを思い出してほしい。サンダーとの西カンファレンスファイナル第4戦でドレイモンド・グリーンはスティーブン・アダムズの股間を蹴りフレイグラントファウルを取られた。またファイナル第4戦でもレブロンの股間を叩き、フレイグラントファウルを取られた。その結果、グリーンは累積により第5戦を欠場する羽目になり、勢いを失ったウォリアーズは優勝を逃す形となった。
このように相手選手へ不自然な形で危害を加えると、重いペナルティが科される。今回のレブロンの行為もグリーンのそれに値するプレーだが、テクニカルファウルないしはフレイグラントファウルになる様子はない。
当事者のイグダーラは「ジャンプショットの際の蹴り上げは頻繁に起こっている。でもその時はアドレナリンも出ているから、気づかないものだよ」と語った。
レブロンのプレーは批判されたグリーンと同質のプレーではないかと尋ねられると、「それは僕が判断することじゃない」と大人な対応を見せた。
もしレブロンのプレーがフレイグラントファウルに格上げされ、出場停止処分となっていたら、ウォリアーズの優勝は確実なものとなっていただろう。
ウォリアーズの史上初16連勝での優勝を阻止するためには、『おとがめなし』となったレブロンの爆発が必要であることは間違いない。