ルーク・コーネット

「おどけた感じに仕上がった」映像と拍手で迎えられる

ルーク・コーネットはセルティックスにとって必要不可欠な戦力ではなかった。それでも信頼できるロールプレーヤーとして長年ベンチからチームを支え、愛嬌のあるキャラクターはボストンのファンから愛された。

現地1月10日にセルティックスvsスパーズが行われ、3年半の在籍を終えてスパーズへと移籍した彼が初めてTD・ガーデンに帰って来た。試合に先駆けてメディア対応をしたコーネットは、ファンからの歓迎を期待しているかと問われて「僕のような将来の殿堂入り選手は、当然トリビュート映像で迎えられるものだろう?(笑)」と冗談を言った。

セルティックスはこれに応え、試合途中にアリーナのビジョンに彼のトリビュート映像を流した。もっとも、普通のものとは少し違い、プレーよりも得点を決めて喜んだりするコミカルな動き、そして彼の代名詞である『コーネット・コンテスト』を集めたハイライト映像だった。ボストンのファンはこれに大喜びし、スタンディングオベーションでコーネットを称えた。

試合は終盤までもつれる接戦となったが、最後はビクター・ウェンバニャマのクラッチシュート2発でスパーズが100-95で勝利。コーネットは24分の出場で5得点7リバウンド1アシストを記録した。

試合後のコーネットはトリビュート映像について「先発出場していたから最初から気持ちが高ぶっていて、トリビュート映像で感情を揺さぶられるのではなく、冷静に受け止めることができた。素晴らしい映像だったね」と笑顔で語った。

「おどけた感じに仕上がっていて、すごく僕らしかった。僕は人生でもバスケ選手のキャリアでも、自分自身が楽しむこと、その楽しい瞬間を仲間と分かち合うことを大切にしてきた。あの映像は僕が大切にしてきたことを完璧に表現していた。温かい拍手を送ってくれたファンのみんなにもありがとうと言いたい。ここのファンが僕にとってどれだけ大切な存在だったか、あらためて感じることができた」

セルティックスにとって、戦術の幅を広げる貴重な控えセンターで、なおかつチームの雰囲気を明るくするコーネットは手放したくない人材だった。それでも昨夏にスパーズは4年総額4070万ドル(約61億円)をオファー。昨シーズンは単年280万ドル(約4億2000万円)と格安の契約を受け入れてきたコーネットがスパーズ移籍を選ぶのは当然だった。

道を違えることにはなったが、愛情が不変であることはこの試合で示された。コーネットも「セルティックスで過ごした日々は素晴らしいもので、かかわってくれたすべての人たちに感謝しているよ」と、それまでのジャーニーマンからローテーションの重要な一角へと引き上げたセルティックスへの感謝を忘れていない。

コーネットは言う。「今日はずっと不思議な気分だった。ボストンのホテルに滞在し、かつて試合に向かうために通った道を通り、これまでとは反対側のロッカールームを使い、いろんな感情を味わった。ここで過ごした時間に感謝し、機会を与えてくれた神に感謝しているよ」