ジェイレン・ブランソン

指揮官を交代しつつファイナル進出を狙えるシーズン

ニックスは今オフ、5シーズンに渡って指揮を執っていたトム・シボドーを解任し、新ヘッドコーチとしてマイク・ブラウンを招聘した。

ヘッドコーチを変えるということは球団首脳陣が、チームの現状に満足していないことの証明だ。しかし、ニックスは昨シーズン、1999-2000シーズン以来のカンファレンス決勝進出を達成。さらに今夏、ミケル・ブリッジスとの契約延長に成功した。ジェイレン・ブランソン、カール アンソニー・タウンズ、OG・アヌノビー、ジョシュ・ハートと合わせ、コアメンバーの5名を維持して今シーズンに臨める。

また、本来ならイースタンカンファレンスのライバルになると予想されていたセルティックスはジェイソン・テイタム、インディアナ・ペイサーズはタイリース・ハリバートンと、共に大黒柱が大ケガでシーズン絶望と見られている。このような状況からニックスは、指揮官交代を行いつつも悲願のファイナル進出を果たせる大きなチャンスを迎えている。

大黒柱のブランソンも、この状況は十分に理解している。そしてハートとともにホスト役を務めるポッドキャスト番組『Roommates Show』で、改めて個人タイトルには関心がなく、自身の目標はチームのタイトルのみと強調している。

「僕の目標は、チームで得られるものがベースとなる。それは変わらない。だからすべては勝利し、チャンピオンシップを勝ち取ることだ。大金を得ることをキャリアの成功と判断する人もいるだろう。ただ、勝利によってそれを測る人もいる」

そしてブランソンは、「僕にとって成功の定義は変わらない。勝つか、そうでなければ失敗となる。単純なことだよ」と続けている。

冒頭で触れたように、ニックスには実績十分のスター選手が多く在籍している。だが、エースのブランソンがチームファーストの姿勢を率先している限り、各選手のエゴでまとまりを失う心配はなさそうだ。